更新日:2026年5月21日

岩手県上閉伊郡(かみへいぐん)大槌町(おおつちちょう)の林野火災における八丈町消防本部の緊急消防援助隊派遣報告

岩手県上閉伊郡大槌町で発生した林野火災において、八丈町消防本部では緊急消防援助隊の後方支援隊として令和8年4月27日~令和8年5月3日までの7日間、1隊2名にて第2次派遣まで行いました。延べ4名の消防職員が現地に派遣され、大槌町吉里(きり)吉里(きり)地区における火災延焼拡大箇所において、東京都大隊の後方支援活動などに当たりました。

令和8年5月3日現在の状況は、小鎚(こづち)地区、吉里吉里地区を合せて、焼損面積約1633ha(消防庁発表)となりその面積は八丈島の森林面積の約40%に値し、軽傷2名、住家1棟、非住家7棟の被害となっています。

【八丈町第1次派遣】4月27日~5月1日

4月27日 午前8時30分、東京都大隊第4次派遣隊(40隊約140名)として、東海汽船芝浦ふ頭営業所で昨日に海上輸送した八丈町の緊急車両を受取り、岩手県へ出動しました。常磐道、三陸道を乗り継ぎ、移動距離513kmとなり夕方17時50分に東京都大隊が宿営地とする、岩手県気仙郡(けせんぐん)住田町(すみたちょう)の住田町生涯スポーツセンター(以下、宿営地)に到着、後方支援隊としての役割分担と現場活動等を行いました。後方支援隊は、火災現場で活動する活動隊の支援を行うことが主な任務でした。

宿営地(住田町生涯スポーツセンター)の状況
後方支援活動(デコンタミネーション(除染))

4月27日 早朝から食事の準備と提供や東京都大隊が活動拠点とする岩手県上閉伊郡大槌町吉里吉里地区(宿営地から車で約1時間)に出動し、活動隊の活動支援を行いました。火災の範囲は想像以上に広く、水利も乏しいため消火活動は困難を極め大変な活動となりましたが、後方支援隊も活動隊の活動環境を整えるため、万全のバックアップ体制でサポートをしました。

4月28日 現場での消火活動と並行して、鎮圧した箇所の再燃確認を行いました。八丈町派遣隊の車両は特殊車両ではなかったものの思いのほか機動性があり何度か緊急出動する機会がありました。夜間、東京都大隊第4次派遣隊と合流し、機動性を活かし翌朝まで警戒活動を行いました。


4月29日 宿営地に戻り、食事とひと時の休息を終え、再び現場へ出動し、活動終了した範囲のホースや消火資器材の撤収活動を行いました。途中、一部の現場で熊の出没情報があり、活動がストップする場面もありました。

夜間の警戒活動
資器材の撤収活動

4月30日 八丈町派遣隊は、指揮隊の支援として現場指揮本部での活動となり、ここでも車両の機動性を活かし、大隊長の現場巡回、前日の熊の出没情報に対する、熊よけスプレー搬送など活動は広がりました。ほか地区では自衛隊

東京都大隊における水槽付き放水車の活動
現場指揮本部における指揮隊支援活動

5月1日 八丈町消防本部第2次派遣隊を含む東京都大隊第6次派遣隊(40隊約130名)が昼頃に宿営地に到着となり、申送りを行い、活動を引継ぎました。宿営地を15時20分発のバスに乗車し盛岡駅まで行き、そこから東北新幹線へと乗り継ぎ、島嶼会館へは夜21時00分に到着となりました。
5月2日 ANA1891便にて帰島しました。

【八丈町第2次派遣】 5月1日~5月3日

5月1日 東京駅に東京都大隊として集結し、東京都大隊第6次派遣隊として東北新幹線の盛岡駅からバスにて宿営地に11時30分到着。八丈町消防本部第1次派遣隊を含む東京都大隊第4次派遣隊との申し送り完了後、15時より雨降る中、現場確認のため東京活動隊として車両に乗り込みました。災害現場はこれまでの消火活動と4月28日の雨、この日降雨量80㎜と予想され小康状態ではありましたが、19時まで確認活動を実施し宿営地へ引上げました。その夜のミーティングで翌日の八丈隊活動にあっては、グリッドマップの未確認マスを確認し埋めていくことを指示されました。

翌日の活動内容の説明

5月2日 6時には雨もあがり晴れ間が広がる中、非接触式温度計及び熊よけスプレーを配布され8時に宿営地を出発しました。現場は活動指揮本部が設置されている吉里吉里漁港から西側地区を担当しました。稲城市消防隊と共に、指定された地区の山肌に非接触式温度計をあて温度の確認を確認しました。こういった地道な作業を行い、グリッドマップの未確認マスを埋め作業を完了させました。13時30分、鎮圧宣言が発令されそれと共に緊急援助隊縮小により東京都大隊の任務が解除されました。


5月3日 4時30分、大槌町長及び釜石大槌地区行政事務組合消防本部消防長からの挨拶。5時に宿営地を出発し、13時に佐野SA到着。その場で東京都大隊の解団式を実施し解散しました。15時15分、島嶼会館に到着し、八丈隊としての活動は終了しました。

吉里吉里漁港にある
東京都大隊指揮本部
山の斜面を登り、
温度の確認作業

5月4日 ANA1893便にて帰島しました。

今回の派遣はインフラ(電気、水道、循環道路)が保たれた中での活動であり、宿営地となった住田町生涯スポーツセンターでは24時間開放し、福島大隊及び東京都大隊が共に拠点として使用させて頂きました。様々な機器に必要な電気、衛生管理を行う上で必要な水、車両が通行できる道路などが保たれ、インフラの重要さを感じました。大船渡市での山林火災を参考に、住宅への延焼拡大が最小限に抑えられたことにつながったことについて、大槌町長は効果的な消火活動ができたことに対し感謝を伝えました。情報収集活動や後方支援活動の重要性も再認識し、今回経験した事を八丈町での災害活動に今後生かしていきたいと感じました。

最後に、道中故郷を思う方々から激励のお言葉をいただいたこと、また募る不安の中にも関わらず地元の皆さまから頂いた多大なるご配慮、さらに急な海上輸送にご協力いただいた東海汽船の皆さまをはじめとする関係者の皆さまに対し、深く感謝申し上げると共に私どもの活動が無事に終えることができことは皆さまのお力添えがあったからだと思っています。ありがとうございました。

令和8年5月9日

八丈町第1次派遣隊 消防司令補   原 大介
 消防士長    大澤 慎
八丈町第2次派遣隊 消防司令補 上ノ山 真児
 消防副士長   藤井 心
計 4名

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