○八丈町火災予防条例

平成14年12月12日

条例第35号

八丈町火災予防条例(平成2年八丈町条例第4号)の全部を改正する。

目次

第1章 総則(第1条)

第2章 削除

第3章 火を使用する設備の位置、構造及び管理の基準等

第1節 火を使用する設備及びその使用に際し、火災の発生のおそれのある設備の位置、構造及び管理の基準(第3条~第17条)

第2節 火を使用する器具及びその使用に際し、火災の発生のおそれのある器具の取扱いの基準(第18条~第22条の2)

第3節 火の使用に関する制限等(第23条~第28条)

第4節 火災に関する警報の発令中における火の使用の制限(第29条)

第4章 指定数量未満の危険物及び指定可燃物の貯蔵及び取扱いの技術上の基準等

第1節 指定数量未満の危険物の貯蔵及び取扱いの技術上の基準等(第30条~第32条)

第2節 指定可燃物の貯蔵及び取扱いの技術上の基準等(第33条~第34条の3)

第3節 基準の特例(第34条の4)

第5章 消防用設備等の技術上の基準の付加(第35条~第47条)

第6章 避難及び防火の管理等(第48条~第55条の5)

第7章 住宅における防火安全の確保(第55条の5の2~第55条の5の4)

第7章の2 消防設備業(第55条の5の5~第55条の5の8)

第8章 雑則(第56条~第65条)

第9章 罰則(第66条~第68条)

附則

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、消防法(昭和23年法律第186号。以下「法」という。)の規定に基づく、火を使用する設備の位置、構造及び管理の基準等、住宅用火災警報器の設置及び維持に関する基準等、指定数量未満の危険物等の貯蔵及び取扱いの技術上の基準等、消防用設備等の技術上の基準の付加並びに火災に関する警報の発令中における火の使用の制限について定めるとともに、八丈町における火災予防上必要な事項を定めることを目的とする。

第2章 削除

第2条 削除

第3章 火を使用する設備の位置、構造及び管理の基準等

第1節 火を使用する設備及びその使用に際し、火災の発生のおそれのある設備の位置、構造及び管理の基準

(炉)

第3条 炉の位置及び構造は、次に掲げる基準によらなければならない。

(1) 火災予防上安全な距離を保つことを要しない場合(不燃材料(建築基準法(昭和25年法律第201号)第2条第9号に規定する不燃材料をいう。以下同じ。)のうち、コンクリート、れんが、鉄鋼、アルミニウム、モルタル、しつくいその他これらに類する不燃性の材料(以下「特定不燃材料」という。)で有効に仕上げをした建築物等(消防法施行令(昭和36年政令第37号。以下「令」という。)第5条第1項第1号に規定する建築物等をいう。以下同じ。)の部分の構造が準耐火構造(同法第2条第7号の2に規定する準耐火構造をいう。以下同じ。)であつて、門柱、下地その他主要な部分を特定不燃材料で造つたもので、かつ、八丈町規則(以下「規則」という。)で定める設備の点検及び整備に必要な空間を確保した場合をいう。以下同じ。)を除き、炉から建築物等及び可燃性の物品までの火炎予防上安全な距離として、当該炉の種類に応じ次に掲げる距離以上の距離を保つこと。

 別表第3に掲げるもの(に該当するものを除く。)にあつては、同表の左欄に掲げる種類の区分に応じ、それぞれ同表の右欄に掲げる距離

 電気を熱源とする設備のうち別表第4に掲げるもの(に該当するものを除く。)にあつては、同表の左欄に掲げる種類の区分に応じ、それぞれ同表の右欄に掲げる距離

 又はにより難いものとして消防長が認めるものにあつては、消防長が定めるところにより得られる距離

(1の2) 階段、避難口等を避ける位置に設けること。

(2) 可燃物が落下し、又は接触するおそれのない位置に設けること。

(3) 燃焼に必要な空気を取り入れることができ、かつ、有効な換気が行える位置に設けること。

(3の2) 可燃性のガス若しくは蒸気が発生し、又は滞留するおそれのない位置に設けること。

(3の3) 天井裏、床裏等の隠ぺい場所を避ける位置に設けること。

(4) 使用に際し火災の発生のおそれのある部分を、特定不燃材料で造ること。

(5) 屋内に設ける場合にあつては、土間又は金属以外の特定不燃材料で造つた床上又は台上に設けること。ただし、金属で造つた床上又は台上に設ける場合において底面の通気を図る等、直接熱が伝わらない措置を講じたときは、この限りでない。

(6) 地震動その他の振動又は衝撃(以下「地震動等」という。)により容易に転倒し、き裂し、又は破損しない構造とすること。

(7) 表面温度が過度に上昇しない構造とすること。

(8) 開放炉及び動植物油、鉱物油その他これらに類する危険物又は可燃性固体類(別表第7備考第5号に規定する可燃性固体類をいう。以下同じ。)若しくは可燃性液体類(同表備考第7号に規定する可燃性液体類をいう。以下同じ。)を煮沸する炉にあつては、その上部に、不燃性の天蓋及び排気筒を屋外へ通ずるように設けるとともに、火粉の飛散又は火炎の伸長により火災の発生のおそれのあるものにあつては、防火上有効に遮へいすること。

(9) ガラス、金属等を高温加熱又は溶解する炉は、地震動等により建築物又は工作物の可燃性の部分が、倒壊し、転倒し、又は破損したとき、接触しない位置に設けること。

(9の2) 前号の炉のうち、溶触物があふれ、又は流出するおそれのある構造の炉には、あふれ、又は流出した溶融物を安全に誘導する装置及び常時乾燥したためます等を設けること。この場合において、主体構造をれんが、石等の組積造とした炉にあつては、溶融物の全量を安全に収容できる容量以上とすること。

(10) 熱風炉は、熱交換部分を耐熱性の金属材料で造るとともに、加熱された空気の温度が異常に上昇した場合において自動的に燃焼を停止できる装置を設けること。

(11) 熱風炉に附属する風道については、次によること。

 風道並びにその被覆及び支枠は、特定不燃材料で造るとともに、風道の炉に近接する部分に防火ダンパーを設けること。

 建築物等の可燃性の部分及び可燃性の物品から規則で定める火炎予防上安全な距離を保つこと。ただし、金属以外の特定不燃材料で有効に被覆する部分については、この限りでない。

 炉への給気口は、じんあい等の混入を防止する構造とすること。

(12) まき、石炭その他の固体燃料(以下「固体燃料」という。)を使用する炉にあつては、たき口から火粉等が飛散しない構造とするとともに、炉に附置する取灰入れ及び燃料置場については、次によること。

 取灰入れは、ふたのある不燃性のものとして防火上有効な底面通気等の措置を講じて附置し、灰捨場は特定不燃材料で造り、建築物又は工作物の可燃性の部分及び可燃性の物品から規則で定める火災予防上安全な距離を保つこと。ただし、十分な広さを有する空地等に灰捨場を設ける場合で燃え殻等の飛散しないよう火炎予防上安全な措置を講じたときは、この限りでない。

 多量の燃料を使用する場合の燃料置場は、火源から規則で定める火災予防上安全な距離を保つとともに、隣地境界線等に接近しているものについては、必要に応じ、防火上有効な塀等を設けること。

(12の2) 多量の火気を使用する炉のうち、規則で定めるものにあつては、不燃材料で造つた壁、柱、床及び天井(天井のない場合は、はり及び屋根。以下同じ。)で区画され、かつ、窓及び出入口等に防火戸(建築基準法第2条第9号の2ロに規定する防火設備(以下「防火設備」という。)であるものに限る。以下同じ。)を設けた室内に設けること。ただし、炉の周囲に有効な空間を保有する等火災予防上安全な措置を講じたときは、この限りでない。

(12の3) プロパンガス、石炭ガスその他の気体燃料(以下「気体燃料」という。)又は灯油、重油その他の液体燃料(以下「液体燃料」という。)を使用する炉にあつては、多量の未燃ガスが滞留しない措置が講じられたものとすること。

(13) 液体燃料を使用する炉の附属設備については、次によること。

 燃料タンク及び燃焼装置は、使用中に燃料が漏れ、あふれ、又は飛散しない構造とし、かつ、燃料タンクにあつては、地震動等による転倒、落下又は燃料の流出を防止できる構造とすること。

 燃料タンクは、炉から2メートル以上の水平距離を保つこと。ただし、油温が引火点以上に上昇するおそれのない燃料タンクにあつては、炉からの水平距離を60センチメートル以上とし、又は炉との間に防火上有効な遮へいを設けることにより水平距離を60センチメートル以下とすることができる。

 燃料タンクは、その容量(タンクの内容積の90パーセントの量をいう。)に応じ、次の表に掲げる厚さの鋼板又はこれと同等以上の強度を有する金属板で気密に造ること。

タンクの容量

板厚

5リットル以下

0.6ミリメートル以上

5リットルを超え20リットル以下

0.8ミリメートル以上

20リットルを超え40リットル以下

1.0ミリメートル以上

40リットルを超え100リットル以下

1.2ミリメートル以上

100リットルを超え250リットル以下

1.6ミリメートル以上

250リットルを超え500リットル以下

2.0ミリメートル以上

500リットルを超え1,000リットル以下

2.3ミリメートル以上

1,000リットルを超え2,000リットル以下

2.6ミリメートル以上

2,000リットルを超えるもの

3.2ミリメートル以上

 燃料タンクを屋内に設ける場合にあつては、特定不燃材料で造つた床上に設けること。

 燃料タンクの架台は、特定不燃材料で造ること。

 燃料タンクには、非常の場合において燃料の供給を断つ有効な開閉弁を設けること。

 燃料タンク又は配管には、有効なろ過装置を設けること。ただし、ろ過装置が設けられた炉の燃料タンク又は配管にあつては、この限りでない。

 燃料を予熱する方式の炉にあつては、燃料タンク又は配管を直火で予熱しない構造とするとともに、過度の予熱を防止する措置を講ずること。

 燃料タンクには、見やすい位置に燃料の量を自動的に覚知することができる装置を設けること。この場合において、当該装置がガラス管で造られているときは、金属管等で安全に保護すること。

 燃料タンクは、水抜きができる構造とすること。

 燃料タンクには、通気管又は通気口を設けること。この場合において、当該燃料タンクを屋外に設けるものにあつては、当該通気管又は通気口の先端から雨水が浸入しない構造とすること。

 燃料タンクの外面には、さび止めのための措置を講ずること。ただし、アルミニウム合金、ステンレス鋼その他さびにくい材質で造られた燃料タンクにあつては、この限りでない。

 燃料配管は、金属管を使用すること。ただし、燃焼装置、燃料タンク等に接続する部分で金属管を使用することが構造上又は使用上適当でない場合においては、当該燃料に侵されない金属管以外の管を使用することができる。

 燃料配管の接続は、ねじ接続、フランジ接続、溶接等とすること。ただし、金属管と金属管以外の管とを接続する場合にあつては、差し込み接続とすることができる。

 セただし書の差し込み接続による場合は、その接続部分をホースバンド等で締め付けること。

 燃料配管と炉との結合部分には、地震動等により損傷を受けないよう必要な措置を講ずること。

 燃料配管の戻り管には、開閉弁を設けないこと。

(14) 気体燃料を使用する炉の附属設備については、次によること。

 燃料配管及び計量器等は、電線、電気開閉器その他の電気設備を施設してあるパイプシャフト内又はピット内その他漏れた燃料が滞留するおそれのある隠ぺい場所には設けないこと。ただし、電気設備に防爆工事等の安全措置が講じられているときは、この限りでない。

 酸素又は水素を併用する場合の燃料配管には、途中に逆火防止装置を設けること。

 燃料容器は、通風の良い場所で、かつ、直射日光等による熱影響の少ない位置に設けるとともに、地震動等による転倒又は落下を防止する措置を講ずること。

 燃料容器は、漏えいしたガスが屋内に流入しないよう建築物の開口部と十分な距離を保有して設けること。

 燃料配管の接続は、ねじ接続、フランジ接続、溶接等とすること。ただし、金属管と金属管以外の管を接続する場合にあつては、差し込み接続とすることができる。

 の差し込み接続による場合は、その接続部分をホースバンド等で締め付けること。

 燃料配管は、金属管を使用すること。ただし、燃料装置、燃料タンク等に接続する部分で金属管を使用することが構造上又は使用上適当でない場合においては、当該燃料に侵されない金属管以外の管を使用することができる。

 燃料配管と炉との結合部分には、地震動等により損傷を受けないよう必要な措置を講ずること。

(14の2) 液体燃料又は気体燃料を使用する炉にあつては、必要に応じ、次の安全措置を講ずること。

 点火及び燃焼の状態が確認できる構造とすること。

 炎が立ち消えした場合等において安全を確保できる装置を設けること。ただし、屋外に設けるもので風雨等により口火及びバーナーの火が消えない措置が講じられたものにあつては、この限りでない。

 未燃ガスが滞留するおそれのあるものは、点火前及び点火後に自動的に未燃ガスを排出できる装置を設けること。

 燃焼を自動的に制御する構造のものは、点火前に燃料の噴出がない構造とすること。

 炉内温度が過度に上昇するものは、自動的に燃焼を停止できる過熱防止装置を設けること。

 電気を使用して燃焼制御又は燃料予熱等を行う構造のものは、停電時において自動的に燃焼を停止する等の装置を設けること。

 燃焼装置に過度の圧力がかかるおそれのあるものは、異常燃焼を防止するための装置を設けること。

(15) 電気を熱源とする炉にあつては、電線、接続器具等は、耐熱性を有するものを使用するとともに、短絡を生じないように措置し、かつ、温度が過度に上昇するおそれのあるものにあつては、自動的に熱源を停止する装置を設けること。

(16) 熱媒を使用する炉にあつては、熱媒の性質に応じて容易に腐食しない材料を用い、適当な温度及び圧力測定装置を設けること。

(17) 規則で定める炉には、次の基準による煙突又は排気筒(以下「煙突等」という。)を設けること。

 煙突等は、耐食性、耐熱性及び耐久性のある金属等の材料とすること。

 煙突等の接続は、ねじ接続、フランジ接続又は差し込み接続とし、気密性のある接続とすること。

 構造又は材質に応じ、支枠、支線、腕金具等で固定すること。

 煙突等の先端は、屋根面等からの垂直距離を60センチメートル以上とし、煙突にあつては、建築物の開口部から3メートル以上離すこと。

 煙突等の高さは、その先端からの水平距離1メートル以内に建築物の軒がある場合においては、その軒から60センチメートル以上高くすること。

 煙突等の小屋裏、天井裏、床裏等にある部分は、煙突等の上又は周囲にたまるほこりを煙突等の内部の燃焼廃ガス(以下「廃ガス」という。)の熱により燃焼させない構造として、次の(ア)又は(イ)によること。

(ア) 金属以外の特定不燃材料で造り、かつ、有効に断熱された構造とすること。

(イ) 金属その他の断熱性を有しない特定不燃材料で造つた部分((ア)に掲げる基準に適合するものを除く。)にあつては、次の(i)又は(ii)によること。

(i) 煙道の外側に筒を設け、その筒の先端から煙道との間の空洞部に屋外の空気が有効に取り入れられる構造で防火上支障がないものとすること。

(ii) 金属以外の特定不燃材料で覆い、有効に断熱された構造とすること。

 煙突等は、木材その他の可燃物から15センチメートル以上(炉からの長さ1.8メートル以内にある煙突にあつては45センチメートル以上)離して設けること。ただし、厚さ10センチメートル以上の金属以外の特定不燃材料で被覆し、又は造り、かつ、有効に断熱された構造とする部分については、この限りでない。

 可燃性の壁、床、天井等を貫通する部分は、めがね石をはめ込み、又は遮熱材料で有効に被覆すること。

 可燃性の壁、天井、小屋裏、天井裏、床裏等を貫通する部分及びその付近において接続しないこと。

 容易に点検及び清掃ができる構造とし、かつ、火粉を発生させるおそれのあるものには、有効な火粉飛散防止装置を設けること。

 逆風により燃焼の安全を確保できない燃焼装置のものには、逆風防止装置を設けること。

(18) 前号エ又はの規定は、次のからまでに適合する排気筒にあつては、適用しない。

 排気筒が次の(ア)又は(イ)によるものであること。

(ア) 廃ガスを強制的に直接屋外へ排出する構造であること。

(イ) 直接屋外から空気を取り入れ、かつ、廃ガスを直接屋外へ排出する構造であること。

 廃ガスに火粉を含まないものであること。

 木材その他の可燃物との離隔距離が、次によるものであること。

(ア) 排気筒の先端を下向きにした排気筒にあつては、その排気のための開口部の各点から側方に15センチメートル以上、上方に30センチメートル以上、下方に60センチメートル以上確保されていること。

(イ) 防風板等を設けて、廃ガスが排気筒の全周にわたつて吹き出すものとした構造で、かつ、廃ガスの吹き出し方向が水平平面内にある排気筒の先端にあつては、その排気のための開口部の各点から側方及び上方に30センチメートル以上、下方に15センチメートル以上確保されていること。

(ウ) 防風板等を設けて、廃ガスが排気筒の全周にわたつて吹き出すものとした構造で、かつ、廃ガスの吹き出し方向が鉛直平面内にある排気筒の先端にあつては、その排気のための開口部の各点から側方に15センチメートル以上、上方に60センチメートル以上、下方に15センチメートル以上確保されていること。

(19) 第17号キの規定は、次のからまでのいずれかに適合する排気筒又は排気筒の部分にあつては、適用しない。

 排気筒が、木材その他の可燃物から当該排気筒の半径以上離して設けられていること。

 排気筒の外側に筒を設け、排気筒と筒との間に燃焼に必要な空気を屋外から有効に取り入れられる構造の排気筒の部分で防火上支障のないものであること。

 厚さが2センチメートル以上の金属以外の特定不燃材料で有効に断熱された排気筒の部分であること。

 排気筒の外壁等の貫通部に特定不燃材料で造られためがね石等を防火上支障のないように設けた排気筒の部分であること。

(20) 第17号ア及びからまでの規定は、次のからまでに適合する排気筒にあつては、適用しない。

 第18号アに適合するものであること。

 廃ガスに火粉を含まず、かつ、廃ガスの温度が100度以下であること。

 延焼のおそれのある外壁(以下この条において「外壁」という。)を貫通する排気筒は、不燃材料で造られていること。ただし、外壁の開口面積が100平方センチメートル以内で、かつ、外壁の開口部に鉄板、モルタル板その他これらに類する材料で造られた防火覆いを設ける場合又は地面からの高さが1メートル以下の開口部に網目2ミリメートル以下の金網を設ける場合にあつては、この限りでない。

2 規則で定める炉には、規則で定める技術上の基準により、当該設備又は付属配管部分に地震動等により自動的に消火する装置又は自動的に燃料の供給を停止する装置(以下「地震動等により作動する安全装置」という。)を設けなければならない。

3 炉の管理は、次に掲げる基準によらなければならない。

(1) 炉及びその附属設備の周囲は、常に整理及び清掃に努めるとともに、燃料その他の可燃物をみだりに放置しないこと。

(2) 炉及びその附属設備は、必要な点検及び整備を行い、火災予防上有効に保持すること。

(3) 液体燃料を使用する炉及び電気を熱源とする炉にあつては、前号の点検及び整備を熟練者に行わせること。

(4) 設備に応じた適正な燃料を使用すること。

(5) 燃料の性質等により異常燃焼を生ずるおそれのある炉にあつては、使用中監視人を置くこと。ただし、異常燃焼を防止するために必要な措置を講じたときは、この限りでない。

(6) 燃料タンク又は燃料容器は、燃料の性質等に応じ、転倒又は衝撃を防止するために必要な措置を講ずること。

(厨房設備)

第3条の2 調理を目的として使用するレンジ、フライヤー等及び当該設備に附属する設備(以下「厨房設備」という。)の位置及び構造は、次に掲げる基準によらなければならない。

(1) 揚げ物調理をする厨房設備にあつては、調理油の温度が過度に上昇した場合に自動的に燃焼又は熱源を停止する装置等を設けること。

(2) 厨房設備に附属する天蓋及び排気ダクト(以下「排気ダクト等」という。)の位置及び構造は、次によること。

 排気ダクト等は、耐食性を有する鋼板又はこれと同等以上の強度を有する特定不燃材料で造ること。ただし、当該厨房設備の入力(最大の消費熱量をいう。以下同じ。)及び使用状況から判断して火災予防上支障がないと認められるものは、この限りでない。

 排気ダクト等の接続は、フランジ接続、溶接等とし、気密性のある接続とすること。

 排気ダクト等は、可燃性の部分から10センチメートル以上の距離を保つこと。ただし、金属以外の特定不燃材料で有効に被覆する部分については、この限りでない。

 排気ダクトは、排気が十分に行える能力を有すること。

 排気ダクトは、直接屋外に通ずるものとし、他の用途のダクトと接続されていないこと。

 排気ダクトの排気取入口は、こんろ等の火源から規則で定める火災予防上安全な距離を保つこと。

 排気ダクトは、曲がり及び立下りの箇所を極力少なくし、内面を滑らかに仕上げること。

 排気ダクトのうち、排気取入口から下方に排気する方式のものにあつては、階ごとに専用とすること。

(3) 油脂を含む蒸気を発生するおそれのある厨房設備の排気ダクト等は前号に規定するもののほか、次に掲げる基準によらなければならない。

 排気ダクトの排気取入口には、排気中に含まれる油脂等の付着成分を有効に除去することができる装置(以下「グリス除去装置」という。)を設けること。

 グリス除去装置は、耐食性を有する鋼板又はこれと同等以上の耐食性及び強度を有する特定不燃材料で造られたものとすること。ただし、当該厨房設備の入力及び使用状況から判断して火災予防上支障がないと認められるものにあつては、この限りでない。

 排気ダクトの排気取入口には、排気ダクトへの火炎の伝送を防止できる装置(以下「火炎伝送防止装置」という。)として、自動消火装置を設けること。ただし、排気ダクトを用いず天蓋から屋外へ直接排気を行う構造のもの、排気ダクトの長さもしくは当該厨房設備の入力及び使用状況から判断して火災予防上支障がないと認められるもの又は防火ダンバー等が適切に設けられているものにあつては、この限りでない。

 ウただし書の規定にかかわらず、次に掲げる厨房設備には、自動消火装置を設けること。

(ア) 令別表第1(1)項から(4)項まで、(5)項イ、(6)項、(9)項イ、(16)項イ、(16の2)項及び(16の3)項に掲げる防火対象物の地階に設ける厨房設備で当該厨房設備の入力と同一厨房室内に設ける他の厨房設備の入力との合計が350キロワット以上のもの

(イ) (ア)に掲げるもののほか、高さ31メートルを超える建築物に設ける厨房設備で当該厨房設備の入力と同一厨房室内に設ける他の厨房設備の入力との合計が350キロワット以上のもの

(4) 天蓋、天蓋と接続する排気ダクト内、グリス除去装置及び火炎伝送防止装置(以下「グリス除去装置等」という。)は、容易に清掃ができる構造とすること。

(5) グリス除去装置等は、清掃を行い、火災予防上支障のないよう維持管理すること。

2 規則で定める厨房設備には、規則で定める技術上の基準により、当該設備又は附属配管部分に、地震動等により作動する安全装置を設けなければならない。

3 前2項に規定するもののほか、厨房設備の位置、構造及び管理の基準については、前条(第1項第8号から第9号の2まで及び第11号並びに第2項を除く。)の規定を準用する。

(ボイラー)

第4条 ボイラーの構造は、次に掲げる基準によらなければならない。

(1) 蒸気管は、可燃性の壁、床、天井等を貫通する部分及びこれらに接触する部分を、けいそう土その他の遮熱材料で有効に被覆すること。

(2) 蒸気等の圧力が異常に上昇した場合に自動的に作動する安全弁その他の安全装置を設けること。

2 規則で定めるボイラーには、規則で定める技術上の基準により、当該設備又は附属配管部分に、地震動等により作動する安全装置を設けなければならない。

3 前2項に規定するもののほか、ボイラーの位置、構造及び管理の基準については、第3条(第1項第8号から第11号まで及び第2項を除く。)の規定を準用する。

(ストーブ)

第5条 ストーブのうち固体燃料を使用するものは、特定不燃材料で造り、又は覆うものとし、かつ、底面通気性を持たせた適正な大きさの置台の上に設けるとともに、特定不燃材料で造ったたき殻受けを付設しなければならならない。

2 ストーブのうち、規則で定めるものにあつては、規則で定める技術上の基準により、当該設備又は附属配管部分に、地震動等により作動する安全装置を設けなければならない。

3 前2項に規定するもののほか、ストーブの位置、構造及び管理の基準については、第3条(第1項第8号から第11号まで及び第16号並びに第2項を除く。)の規定を準用する。

(壁付暖炉)

第6条 壁付暖炉並びにこれに附属する煙突及び煙道の屋内部分の構造は、次の各号に掲げる基準によらなければならない。

(1) 厚さ15センチメートル以上の鉄筋コンクリート造又は厚さ25センチメートル以上の無筋コンクリート造、れんが造、石造若しくはコンクリートブロック造とし、かつ、隠ぺいされた部分の周囲に適正な間隔を設けて点検できる構造(これらに接する周囲の部分が特定不燃材料で造つた耐火構造(建築基準法第2条第7号に規定する耐火構造をいう。以下同じ。)である場合を除く。)とすること。

(2) 前号の煙突及び煙道が、れんが造、石造若しくはコンクリートブロック造である場合は、内部に陶管を差し込み、又はセメントモルタルを塗ること。

2 前項に規定するもののほか、壁付暖炉の位置、構造及び管理の基準については、第3条(第1項第1号第7号から第10号まで及び第12号の2並びに第2項を除く。)の規定を準用する。

(温風暖房機)

第6条の2 温風暖房機及びこれに附属する風道の位置及び構造は、次に掲げる基準によらなければならない。

(1) 温風には、火粉、煙、ガス等が混入しない構造とし、熱交換部分を耐熱性の金属材料等で造ること。

(2) 温風の吹出し口又は温風の空気取入口は、温風の通風を阻害しない位置に設けること。

2 規則で定める温風暖房機には、規則で定める技術上の基準により、当該設備又は附属配管部分に、地震動等により作動する安全装置を設けなければならない。

3 前2項に規定するもののほか、温風暖房機の位置、構造及び管理の基準については、第3条第1項第1号から第7号まで及び第10号から第20号まで並びに同条第3項の規定を準用する。

(ヒートポンプ冷暖房機)

第6条の3 ヒートポンプ冷暖房機の内燃機関の位置及び構造は、次に掲げる基準によらなければならない。

(1) 容易に点検することができる位置に設けること。

(2) 防振のための措置を講じた床上又は台上に設けること。

(3) 排気筒を設ける場合は、防火上有効な構造とすること。

2 前項に規定するもののほか、ヒートポンプ冷暖房機の内燃機関の位置、構造及び管理の基準については、第3条第1項第1号から第7号まで、第10号第12号の2第13号第14号及び第16号から第20号まで並びに同条第3項の規定を準用する。

(乾燥設備)

第7条 乾燥設備の構造は、次に掲げる基準によらなければならない。

(1) 乾燥物品が直接熱源と接触しない構造とすること。

(2) 乾燥物品を収容する部分(以下「乾燥物収容室」という。)の温度が過度に上昇するおそれのある乾燥設備にあつては、非常警報装置又は熱源の自動停止装置を設けること。

(3) 紙、木材等の可燃性の物品及び危険物(法別表第1の品名欄に掲げる物品で、同表に定める区分に応じ同表の性質欄に掲げる性状を有するものをいう。以下同じ。)又は可燃性固体類若しくは可燃性液体類を含有する物品を乾燥するものは、直火を用いないものであること。ただし、火災予防上安全な措置を講じたものにあつては、この限りでない。

2 規則で定める乾燥設備には、規則で定める技術上の基準により、当該設備又は附属配管部分に、地震動等により作動する安全装置を設けなければならない。

3 前2項に規定するもののほか、乾燥設備の位置、構造及び管理の基準については第3条(第1項第8号から第10号まで及び第2項を除く。)の規定を準用する。

(サウナ設備)

第7条の2 サウナ設備の位置及び構造は、次に掲げる基準によらなければならない。

(1) 避難上支障がなく、かつ、火災予防上安全に区画された位置に設けること。

(2) 電気配線等は、耐熱性及び耐乾性を有すること。

(3) サウナ設備の温度が異常に上昇した場合に直ちにその熱源を遮断することができる手動及び自動の装置を設けること。

2 サウナ設備を設ける室の出入口等の見やすい位置には、規則で定める標識を掲示すること。

3 前2項に規定するもののほか、サウナ設備の位置、構造及び管理の基準については、第3条第1項第1号から第7号まで、第10号第11号第12号の2第14号から第15号まで及び第17号から第20号まで並びに同条第3項並びに前条第1項第1号の規定を準用する。

(簡易湯沸設備)

第8条 簡易湯沸設備(入力が12キロワット以下の湯沸設備をいう。以下同じ。)の位置、構造及び管理の基準については、第3条第1項第1号から第4号まで、第6号第7号第13号から第14号の2まで及び第17号から第20号まで並びに同条第3項(第5号を除く。)の規定を準用する。

2 規則で定める簡易湯沸設備には、規則で定める技術上の基準により、当該設備又は附属配管部分に、地震動等により作動する安全装置を設けなければならない。

(給湯湯沸設備)

第8条の2 給湯湯沸設備(簡易湯沸設備以外の湯沸設備をいう。以下同じ。)の位置、構造及び管理の基準については、第3条第1項第1号から第7号まで、第12号から第15号まで及び第17号から第20号まで並びに同条第3項の規定を準用する。

2 規則で定める給湯湯沸設備には、規則で定める技術上の基準により、当該設備又は附属配管部分に、地震動等により作動する安全装置を設けなければならない。

(燃料電池発電設備)

第8条の3 屋内に設ける燃料電池発電設備(固体高分子型燃料電池、リン酸型燃料電池、溶融炭酸塩型燃料電池又は固体酸化物型燃料電池による発電設備であつて火を使用するものに限る。第3項及び第5項並びに第57条第1項第10号において同じ。)の位置、構造及び管理の基準については、第3条第1項第1号(及び並びに規則で定める設備の点検及び整備に必要な空間を確保する規定を除く。)から第3号まで、第4号第7号第12号の3から第14号(を除く。)まで及び第14号の2(からまでを除く。)第11条第1項及び第4項並びに第12条第1項第1号及び第3号の規定を準用する。

2 前項の規定にかかわらず、屋内に設ける燃料電池発電設備(固体高分子型燃料電池又は固体酸化物型燃料電池による発電設備であつて火を使用するものに限る。以下この項及び第4項において同じ。)であつて出力10キロワット未満のもののうち、改質器の温度が過度に上昇した場合若しくは過度に低下した場合又は換気装置(外箱に機械式換気装置を設けた場合に限る。)に異常が生じた場合に自動的に燃料電池発電設備を停止できる装置を設けたものの位置、構造及び管理の基準については、第3条第1項第1号(及び並びに規則で定める設備の点検及び整備に必要な空間を確保する規定を除く。)から第3号まで、第4号第7号第12号の3から第14号(を除く。)まで及び第14号の2(からまでを除く。)並びに同条第3項第4号第11条第1項第1号第2号第4号第7号(規則で定める機器等の相互に必要な防火上有効な余裕を保持する規定を除く。)第8号及び第10号並びに第12条第1項第1号及び第3号の規定を準用する。

3 屋外に設ける燃料電池発電設備の位置、構造及び管理の基準については、第3条第1項第1号(及び並びに規則で定める設備の点検及び整備に必要な空間を確保する規定を除く。)から第2号まで、第4号第7号第12号の3から第14号(を除く。)まで及び第14号の2(からまでを除く。)第11条第1項第5号から第10号まで、同条第2項及び第4項並びに第12条第1項第1号及び第3号の規定を準用する。

4 前項の規定にかかわらず、屋外に設ける燃料電池発電設備であつて出力10キロワット未満のもののうち、改質器の温度が過度に上昇した場合若しくは過度に低下した場合又は換気装置(外箱に機械式換気装置を設けた場合に限る。)に異常が生じた場合に自動的に燃料電池発電設備を停止できる装置を設けたものの位置、構造及び管理の基準については、第3条第1項第1号(及び並びに規則で定める設備の点検及び整備に必要な空間を確保する規定を除く。)から第2号まで、第4号第7号第12号の3から第14号(を除く。)まで及び第14号の2(からまでを除く。)並びに同条第3項第4号第11条第1項第7号(規則で定める機器等の相互に必要な防火上有効な余裕を保持する規定を除く。)第8号及び第10号並びに第12条第1項第1号及び第3号の規定を準用する。

5 規則で定める燃料電池発電設備には、規則で定める技術上の基準により、当該設備又は附属配管部分に、地震動等により作動する安全装置を設けなければならない。

(ふろがま)

第9条 ふろがまの構造は、次に掲げる基準によらなければならない。

(1) ふろがまは、すす等の付着による目詰りのしにくい構造とすること。

(2) 液体燃料又は気体燃料を使用するふろがまにあつては、自動的に燃焼を停止できる空だき防止装置を設けること。

2 規則で定めるふろがまには、規則で定める技術上の基準により、当該設備又は附属配管部分に、地震動等により作動する安全装置を設けなければならない。

3 前2項に規定するもののほか、ふろがまの位置、構造及び管理の基準については、第3条(第1項第8号から第11号まで及び第16号並びに第2項を除く。)の規定を準用する。

(火花を生ずる設備)

第10条 グラビヤ印刷機、ゴムスプレッダー、起毛機、反毛機、製綿機、その他その操作に際し火花を生じ、かつ、可燃性の蒸気又は微粉を放出する設備(以下「火花を生ずる設備」という。)の位置、構造及び管理は、次に掲げる基準によらなければならない。

(1) 壁、天井(天井のない場合においては屋根)及び床の火花を生ずる設備に面する部分の仕上げを準不燃材料(建築基準法施行令(昭和25年政令第338号)第1条第5号に規定する準不燃材料をいう。以下同じ。)でした室内に設けること。

(2) 静電気による火花を生ずるおそれのある部分に、静電気を有効に除去する措置を講ずること。

(3) 可燃性の蒸気又は微粉を有効に除去する換気装置を設けること。

(4) 火花を生ずる設備のある室内においては、常に整理及び清掃に努めるとともに、みだりに火気を使用しないこと。

(放電加工機)

第10条の2 放電加工機(加工液として危険物を用いるものに限る。以下同じ。)の構造は、次に掲げる基準によらなければならない。

(1) 加工槽内の放電加工部分以外の部分における加工液の温度が設定された温度を超えた場合に自動的に加工を停止する装置を設けること。

(2) 加工液の液面の高さが放電加工部分から液面までの間に必要最小限の間隔を保つために設定された液面の高さより低下した場合に自動的に加工を停止する装置を設けること。

(3) 工具電極と加工対象物との間の炭化生成物の発生成長等による異常を検出した場合に自動的に加工を停止する装置を設けること。

(4) 加工液に着火した場合に自動的に消火する装置を設けること。

2 放電加工機の管理は、次に掲げる基準によらなければならない。

(1) 引火点が70度未満の加工液を使用しないこと。

(2) 吹きかけ加工その他火災の発生のおそれのある方法による加工を行わないこと。

(3) 工具電極を確実に取り付け、異常な放電を防止すること。

(4) 必要な点検及び整備を行い、火災予防上有効に保持すること。

3 前2項に規定するもののほか放電加工機の位置、構造及び管理の基準については、第3条第1項第6号及び第13号ウ並びに前条(第2号を除く。)の規定を準用する。この場合において、同項第13号ウ中「燃料タンク」とあるのは、「加工液タンク」と読み替えるものとする。

(変電設備)

第11条 屋内に設ける変電設備(全出力20キロワット以下のもの及び次条に規定する急速充電設備を除く。以下同じ。)の位置、構造及び管理は、次に掲げる基準によらなければならない。

(1) 水が浸入し、又は浸透するおそれのない措置を講じた位置に設けること。

(2) 可燃性又は腐食性の蒸気、ガス若しくは粉じん等が発生し、又は滞留するおそれのない位置に設けること。

(3) 不燃材料で造った壁、柱、床及び天井で区画され、かつ、窓及び出入口に防火戸を設けた室内に設けること。ただし、変電設備の周囲に有効な空間を保有する等防火上支障のない措置を講じた場合においては、この限りでない。

(3の2) 前号の区画をダクト、電線管、ケーブル等が貫通する場合は、当該貫通部分に不燃材料を十分に充てんする等延焼防止上有効な措置を講ずること。

(4) 屋外に通ずる有効な換気設備を設けること。

(5) 見やすい箇所に、変電設備である旨を表示した標識を設けること。

(6) 変電設備のある室内には、係員以外の者をみだりに出入させないこと。

(7) 機器、配線及び配電盤等は、それぞれ相互に防火上有効な余裕を保持するとともに、堅固に床、壁、支柱等に固定し、室内は常に整理及び清掃に努め、油ぼろその他の可燃物をみだりに放置しないこと。

(8) 定格電流の範囲内で使用すること。

(9) 必要に応じ、熟練者に設備の各部分の点検及び絶縁抵抗等の測定試験を行わせ、不良箇所を発見したときは、直ちに補修させるとともに、その結果を記録し、かつ、保存すること。

(10) 変電設備を設置し、又は改修するときは、温度過昇、短絡、漏電及び落雷等の事故による火災の予防に努めること。

2 屋外に設ける変電設備(柱上及び道路上に設けるものを除く。以下同じ。)にあつては、建築物から3メートル以上の距離を保たなければならない。ただし、不燃材料で造り、またはおおわれた外壁で開口部のないものに面するときは、この限りでない。

3 屋外に設ける変電設備の構造及び管理の基準については、第1項第5号から第10号までの規定を準用する。

4 キュービクル式の変電設備で、消防長が当該設備の位置、構造及び管理の状況から判断して、火災予防上支障がないと認めたものにあつては、前3項の規定によらないことができる。

(急速充電設備)

第11条の2 急速充電設備(電気を設備内部で変圧して、電気自動車等(電気を動力源とする自動車等(道路交通法(昭和35年法律第105号)第2条第1項第9号に規定する自動車又は同項第10号に規定する原動機付自転車をいう。)をいう。以下この条において同じ。)に充電する設備(全出力20キロワット以下のもの及び全出力200キロワットを超えるものを除く。)をいう。以下同じ。)の位置、構造及び管理は、次に掲げる基準によらなければならない。

(1) その筐体は、不燃性の金属材料で造ること。

(2) 堅固に床、壁、支柱等に固定すること。

(3) 雨水等の浸入を防止する措置を講ずること。

(4) 充電を開始する前に、急速充電設備と電気自動車等との間で自動的に絶縁状況の確認を行い、絶縁されていない場合には、充電を開始させない措置を講ずること。

(5) 急速充電設備と電気自動車等とが確実に接続されていない場合には、充電を開始させない措置を講ずること。

(6) 急速充電設備と電気自動車等との接続部に電圧が印加されている場合には、当該接続部が外れないようにする措置を講ずること。

(7) 漏電、地絡及び制御機能の異常を自動的に検知する構造とし、異常を検知した場合には、急速充電設備を自動的に停止させる措置を講ずること。

(8) 電圧及び電流を自動的に監視する構造とし、電圧又は電流の異常を検知した場合には、急速充電設備を自動的に停止させる措置を講ずること。

(9) 異常な高温とならないこと。また、異常な高温となった場合には、急速充電設備を自動的に停止させる措置を講ずること。

(10) 急速充電設備を手動で緊急停止させることができる措置を講ずること。

(11) 自動車等の衝突を防止する措置を講ずること。

(12) コネクター(充電用ケーブルを電気自動車等に接続するための部分をいう。以下この号において同じ。)の操作に伴う不時の落下を防止する措置を講ずること。ただし、コネクターに十分な強度を有するものにあっては、この限りでない。

(13) 充電用ケーブルを冷却するため液体を用いるものにあっては、当該液体が漏れた場合に、漏れた液体が内部基板等の機器に影響を与えない構造とすること。また、充電用ケーブルを冷却するために用いる液体の流量及び温度の異常を自動的に検知する構造とし、当該液体の流量又は温度の異常を検知した場合には、急速充電設備を自動的に停止させる措置を講ずること。

(14) 複数の充電用ケーブルを有し、複数の電気自動車等に同時に充電する機能を有するものにあっては、出力の切替えに係る開閉器の異常を自動的に検知する構造とし、当該開閉器の異常を検知した場合には、急速充電設備を自動的に停止させる措置を講ずること。

(15) 急速充電設備の周囲は、換気、点検及び整備に支障のないようにするとともに、常に、整理及び清掃に努め、油ぼろその他の可燃物をみだりに放置しないこと。

2 急速充電設備のうち蓄電池を内蔵しているものにあっては、当該蓄電池について前項第8号及び第9号に規定するもののほか、次に掲げる措置を講じなければならない。

(1) 温度の異常を自動的に検知する措置

(2) 異常な低温を検知した場合には、急速充電設備を自動的に停止させる措置

(3) 制御機能の異常を自動的に検知する構造とし、制御機能の異常を検知した場合には、急速充電設備を自動的に停止させる措置

3 前2項に規定するもののほか、急速充電設備の位置、構造及び管理の基準については、前条第1項第2号第5号第8号及び第9号並びに同条第2項(屋外に設けるもの(全出力50キロワット以下のもの及び消防長が定める延焼を防止するための措置が講じられているものを除く。)に限る。)の規定を準用する。

(内燃機関を原動力とする発電設備)

第12条 内燃機関を原動力とする発電設備の位置及び構造は、次に掲げる基準によらなければならない。

(1) 容易に点検することができる位置に設けること。

(2) 防振のための措置を講じた台床に設けること。

(3) 排気筒は、防火上有効な構造とすること。

2 前項に規定するもののほか、内燃機関を原動力とする発電設備の位置、構造及び管理の基準については、第3条第1項第13号及び第14号並びに第11条の規定を準用する。この場合において、同項第13号イ中「炉」とあるのは、「内燃機関」と読み替えるものとする。

3 前項の規定にかかわらず、屋外に設ける気体燃料を使用するピストン式内燃機関を原動力とする発電設備であつて出力10キロワット未満のもののうち、次の各号に掲げる基準に適合する鋼板(板厚が0.8ミリメートル以上のものに限る。)製の外箱に収納されているものの位置、構造及び管理の基準については、第3条第1項第1号(及び並びに規則で定める設備の点検及び整備に必要な空間を確保する規定を除く。)及び第14号(からまでを除く。)並びに第11条第1項第7号(規則で定める機器等の相互に必要な防火上有効な余裕を保持する規定を除く。)第8号及び第10号の規定を準用する。

(1) 断熱材又は防音材を使用する場合は、難燃性のものを使用すること。

(2) 換気口は、外箱の内部の温度が過度に上昇しないように有効な換気を行うことができるものとし、かつ、雨水等の浸入防止の措置が講じられているものであること。

(蓄電池設備)

第13条 蓄電池設備(定格容量と電槽数の積の合計が4,800アンペアアワー・セル未満のものを除く。以下同じ。)の位置、構造及び管理は、次に掲げる基準によらなければならない。

(1) 電槽は、遮光措置を講じ、温度変化が急激でないところに転倒しないよう設けること。

(2) 電槽を設ける床又は台は、耐酸性であること。ただし、アルカリ蓄電池、シール形鉛蓄電池(陰極吸収式のものに限る。)その他酸性の電解液が漏れるおそれのないものを設ける床又は台については、この限りでない。

(3) リチウムイオン蓄電池を用いた蓄電池設備には、過充電の防止その他の蓄電池からの発火を防ぐ措置を講じること。

(4) 前号の設備の周囲においては、みだりに火気を使用しないこと。

2 前項に規定するもののほか、蓄電池設備の位置、構造及び管理の基準については、第11条の規定を準用する。

(ネオン管灯設備)

第14条 ネオン管灯設備の位置、構造及び管理は、次に掲げる基準によらなければならない。

(1) 点滅装置は、低圧側の容易に点検できる位置に設けるとともに、不燃材料で作った覆いを設けること。ただし、無接点継電器を使用するものにあつては、この限りでない。

(2) 変圧器を雨のかかる場所に設ける場合にあつては、屋外用のものを用い、導線引出部が下向きとなるように設けること。ただし、雨水の浸透を防止するために有効な措置を講じたときは、この限りでない。

(3) 支枠その他ネオン管灯に近接する取付材には、木材(難燃合板を除く。)又は合成樹脂(難燃性のものを除く。)を用いないこと。

(4) 壁等を貫通する部分のがい管は、壁等に固定すること。

(5) 電源の開閉器は、容易に操作しやすい位置に設けること。

2 ネオン管灯設備の管理については、第11条第1項第9号の規定を準用する。

(舞台装置等の電気設備)

第15条 舞台装置若しくは展示装飾のために使用する電気設備又は工事、農事等のために一時的に使用する電気設備(以下「舞台装置等の電気設備」という。)の位置及び構造は、次の各号に掲げる基準によらなければならない。

(1) 舞台装置又は展示装飾のために使用する電気設備は、次によること。

 電灯、抵抗器その他熱を発生する設備器具は、可燃物を過熱するおそれのない位置に設けること。

 電灯の口金、受口等の充電部は、露出させないこと。

 電灯又は配線は、著しく動揺し、又は脱落しないように取り付けること。

 アークを発生する設備は、不燃材料で造った容器に入れて使用すること。

 回路には専用の保安装置を設けること。

 回路は、他の回路と共用しないこと。

(2) 工事、農事等のために一時的に使用する電気設備は、次によること。

 分電盤、電動機等は、雨雪、土砂等により障害を受けるおそれのない位置に設けること。

 残置灯設備の電路には、専用の開閉器を設け、かつ、ヒューズを設ける等自動しや断の装置を講ずること。

2 舞台装置等の電気設備の管理の基準については、第11条第1項第7号から第9号までの規定を準用する。

(避雷設備)

第16条 避雷設備の位置及び構造は、消防長が指定する日本産業規格(産業標準化法(昭和24年法律第185号)第20条第1項に規定する日本産業規格をいう。以下同じ。)に適合するものとしなければならない。

2 避雷設備の管理については、第11条第1項第9号の規定を準用する。

(水素ガスを充てんする気球)

第17条 水素ガスを充てんする気球の位置、構造及び管理は、次の各号に掲げる基準によらなければならない。

(1) 煙突その他火気を使用する施設または電線その他障害となるおそれのあるものの付近において掲揚し、またはけい留しないこと。

(2) 建築物の屋上で掲揚またはけい留しないこと。ただし、屋根が不燃材料で造った陸屋根等でその最小幅員が気球の直径の2倍以上である場合においては、この限りでない。

(3) 掲揚またはけい留に際しては、掲揚綱または気球と周囲の建築物または工作物との間に水平距離10メートル以上の空間を保有するとともに、掲揚綱またはけい留綱等は気球が飛び離れないよう堅固に緊結し、掲揚またはけい留場所にはさく等を設け、かつ、立入を禁止する旨を標示すること。ただし、前号ただし書の規定により建築物の屋上で掲揚し、またはけい留する場合の建築物または工作物との間に保有する空間については、この限りでない。

(4) 気球は、容積を15立方メートル以下とし、気球の所有者の氏名を標示すること。

(5) 気球及び掲揚鋼等は、風圧または摩擦に対し十分な強度を有する材料及び構造とすること。

(6) 気球に付設する電飾は、気球から3メートル以上離れた位置に取り付け、かつ、充電部分が露出しない構造とすること。ただし、過熱または火花が生じないように必要な措置を講じたときは、この限りでない。

(7) 前号の電飾に使用する電線は、断面積が0.75平方ミリメートル以上(文字網の部分に使用するもので直列式のものにあつては、0.5平方ミリメートル以上)のものを用い、長さ1メートル以下(文字網の部分に使用するものにあつては0.6メートル以下)ごと及び分岐点の付近において支持すること。

(8) 気球の地表面に対する傾斜角度が45度以下となるような強風時においては、掲揚しないこと。

(9) 水素ガスの充てんまたは放出については、次によること。

 屋外の通風のよい場所で行うこと。

 操作者以外の者が近接しないように適当な措置を講ずること。

 電飾を付設するものにあつては、電源をしや断して行うこと。

 摩擦または衝撃を加える等租暴な行為をしないこと。

 水素ガスの充てんに際しては、気球内に空気が残存していないことを確かめた後、減圧器を使用して行うこと。

(10) 水素ガスが90容量パーセント以下となつた場合においては、詰替えを行うこと。

(11) 掲揚中またはけい留中においては、看視人を置くこと。ただし、公衆の立ち入るおそれのない場所でけい留する場合にあつては、この限りでない。

(12) 多数の者が集合している場所において運搬その他の取扱を行わないこと。

第2節 火を使用する器具及びその使用に際し、火災の発生のおそれのある器具の取扱いの基準

(液体燃料を使用する器具)

第18条 液体燃料を使用する器具の取扱いは、次に掲げる基準によらなければならない。

(1) 火災予防上安全な距離を保つことを要しない場合を除き、器具から建築物等及び可燃性の物品までの火災予防上安全な距離として、当該器具の種類に応じ次に掲げる距離以上の距離を保つこと。

 別表第5に掲げるもの(に該当するものを除く。)にあつては、同表の左欄に掲げる種類の区分に応じ、それぞれ同表の右欄に掲げる距離

 により難いものとして消防長が認めるものにあつては、消防長が定めるところにより得られる距離

(2) 地震動等により可燃物が落下し、又は接触するおそれのない場所で使用すること。

(3) 避難上の障害とならない場所で使用すること。

(4) 可燃性の蒸気又は可燃性のガスが滞留するおそれのない場所で使用すること。

(5) 地震動等により容易に転倒又は落下するおそれのないよう安定した状態で使用すること。

(6) 故障し、又は破損したものを使用しないこと。

(7) 本来の使用目的以外に使用しないこと。

(8) 周囲は、常に整理及び清掃に努めるとともに、燃料その他の可燃物を放置しないこと。

(8の2) 祭礼、縁日、花火大会、展示会その他の多数の者の集合する催しに際しては、消火器を備えた上で使用すること。

(9) 器具に応じた適正な燃料を使用すること。

(10) 燃料配管に使用する可燃性ホースは、器具との接続部分をホースバンド等で締めつけるとともに、器具に応じた適正な長さとし、かつ、屋外の配管としては使用しないこと。

(11) 使用中に燃料を補給し、持ち運び、又はみだりに移動しないこと。

(12) 必要な点検及び整備を熟練者に行わせ、火災予防上有効に保持すること。

(13) 不燃性の床上又は台上で使用すること。

2 液体燃料を使用する器具のうち、規則で定めるものにあつては、規則で定める技術上の基準により、当該器具又は附属配管部分に、地震動等により作動する安全装置を設けたものでなければ使用してはならない。

(固体燃料を使用する器具)

第19条 固体燃料を使用する器具の取扱いは、次の各号に掲げる基準によらなければならない。

(1) 火鉢にあつては、底部に、しや熱のための空間を設け、又は砂等を入れて使用すること。

(2) 置ごたつにあつては、火入容器を金属以外の特定不燃材料で造つた台上に置いて使用すること。

2 前項に規定するもののほか、固体燃料を使用する器具の取扱いの基準については、前条第1項第1号から第9号までの規定を準用する。

(気体燃料を使用する器具)

第20条 気体燃料を使用する器具の取扱いの基準については、第18条第1項第1号から第10号までの規定を準用する。

(電気を熱源とする器具)

第21条 電気を熱源とする器具の取扱いは、次に掲げる基準によらなければならない。

(1) 火災予防上安全な距離を保つことを要しない場合を除き、器具から建築物等及び可燃性の物品までの火災予防上安全な距離として、当該器具の種類に応じ次に掲げる距離以上の距離を保つこと。

 別表第4に掲げるもの(に該当するものを除く。)にあつては、同表の左欄に掲げる種類の区分に応じ、それぞれ同表の右欄に掲げる距離

 により難いものとして消防長が認めるものにあつては、消防長が定めるところにより得られる距離

(2) 通電した状態でみだりに放置しないこと。

(3) 温度制御装置、過熱防止装置その他これらに類する装置は、みだりに取り外し、又はその器具に不適合なものと取り替えないこと。

2 前項に規定するもののほか、電気を熱源とする器具の取扱いの基準については、第18条第1項第2号から第8号の2までの規定(器具の表面に可燃物が触れた場合に当該可燃物が発火するおそれのない器具にあつては、同項第4号第6号及び第7号の規定に限る。)を準用する。

第22条 削除

(基準の特例)

第22条の2 火を使用する設備又は器具及びその使用に際し火災の発生のおそれのある設備又は器具について、消防長が、予想しない特殊の設備又は器具を用いることにより、前節及びこの節の規定による場合と同等以上の安全性を確保することができると認めたとき、その他火を使用する設備の位置、構造及び管理又は火を使用する器具の取扱い並びに周囲の状況から判断して、火災の発生及び延焼のおそれが著しく少ないと認めるときは、前節及びこの節の規定によらないことができる。

第3節 火の使用に関する制限等

(喫煙等)

第23条 次に掲げる場所で、消防長が指定するものにおいては、喫煙し、若しくは裸火を使用し、又は当該場所に火災予防上危険な物品を持ち込んではならない。ただし、消防長が定める基準に適合していると認めたときは、この限りでない。

(1) 劇場、映画館、演芸場、観覧場、公会堂若しくは集会場(以下「劇場等」という。)の舞台又は客席

(2) 百貨店、マーケットその他の物品販売業を営む店舗又は展示場(以下「百貨店等」という。)の売場又は展示部分

(3) 地下街(法第8条の2で規定する地下街をいう。以下同じ。)の売場

(4) 文化財保護法(昭和25年法律第214号)の規定によつて重要文化財、重要有形民俗文化財、史跡若しくは重要な文化財として指定され、又は旧重要美術品等の保存に関する法律(昭和8年法律第43号)の規定によつて重要美術品として認定された建造物の内部又は周囲

(5) 前各号に掲げるもののほか、火災が発生した場合に人命に危険を生ずるおそれのある場所

2 前項に規定する消防長が指定する場所には、客席の前面その他の見やすい箇所に、喫煙、裸火の使用又は危険物品の持込みを禁止する旨の標識を設けなければならない。

3 第1項に規定する消防長が指定する場所(同項第4号に掲げる場所を除く。)を有する防火対象物の関係者は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める措置を講じなければならない。

(1) 防火対象物内での喫煙を禁止する場合 定期的な巡視その他の消防長が火災予防上必要と認める措置

(2) 前号に掲げる場合以外の場合 第1項に規定する消防長が指定する場所以外の場所における適当な数の吸殻容器を設けた喫煙所の設置及び当該場所が喫煙所である旨の標識の設置

4 第1項に規定する消防長の指定する場所の関係者は、当該場所で喫煙し、裸火を使用し、又は当該場所に危険物品を持ち込もうとしている者があるときは、これを制止しなければならない。

第24条 削除

(たき火)

第25条 可燃物の近くにおいては、たき火をしてはならない。

2 たき火をする場合においては、消火準備その他火災予防上必要な措置を講じなければならない。

(空地及び空き家の管理)

第25条の2 空地の所有者、管理者又は占有者は、当該空地の枯草等の燃焼のおそれのある物件の除去その他火災予防上必要な措置を講じなければならない。

2 空き家の所有者又は管理者は、当該空き家への侵入の防止、周囲の燃焼のおそれのある物件の除去その他火災予防上必要な措置を講じなければならない。

(がん具用煙火)

第26条 がん具用煙火は、火災予防上支障のある場所で消費してはならない。

2 がん具用煙火を貯蔵し、又は取り扱う場合においては、炎、火花又は高温体との接近及び直射日光を避けなければならない。

3 原料をなす火薬又は爆薬の数量が火薬類取締法施行規則(昭和25年通商産業省令第88号)第91条第2号で定める数量の5分の1以上同号で定める数量以下のがん具用煙火を貯蔵し、又は取り扱う場合においては、ふたのある不燃性の容器に入れ、又は防炎処理を施した覆いをしなければならない。

(化学実験等)

第27条 火災の発生のおそれのある化学実験その他の操作をする場合には、次の各号に定めるところによらなければならない。

(1) 蒸溜、抽出または合成等の操作に際しては、内容物の過熱、過圧または急反応による発火を防止するために、有効な抑制措置を講ずること。

(2) 蒸発、粉砕または水素添加等の操作に際しては、内容物から発散するガス、蒸気または粉じんの爆発を防止するために、裸火の使用を避け、かつ、有効な換気、集じん若しくは防爆措置を講ずること。

(3) かくはん、遠心分離または洗浄等の操作に際しては、内容物のいつ流飛散による引火を防止するために、有効な誘導回収措置を講ずること。

(4) 鍛造、鋳造または焼きならし等の操作に際しては、引火性または可燃性物質の接触、接近による発火を防止するために、有効なしゃ熱措置を講ずること。

(5) 加工、輸送または収納等の操作に際しては、内容物の漏えい、摩擦、衝撃による発火を防止するために、有効な防しょく、防破または緩衝措置を講ずること。

(6) 前各号に規定するもののほか、火災予防上有効な措置を講ずること。

(溶接作業等)

第28条 溶接作業、溶断作業、グラインダーによる研磨作業、トーチランプによる加熱作業、アスファルト溶解作業、びょう打ち作業その他の火花を発し、又は発炎を伴う作業を行う場合は、消火の準備を行うとともに、火花の飛散、落下又は接炎等による火災の発生を防止するため、次に掲げる措置を講じなければならない。

(1) 湿砂の散布、散水、不燃材料による遮熱又は難燃性を有するシートによる遮へい

(2) 可燃性物品の除去

(3) 作業中の監視及び作業後の点検

(4) 前3号に掲げるもののほか、火災予防上有効と認められる措置

2 令別表第1に掲げる防火対象物(工事中のものを含む。)内において、可燃性の蒸気若しくは可燃性のガスを著しく発生する物品を使用する作業又は爆発性若しくは可燃性の粉じんを発生する作業を行う場合は、換気、除じん又は火気の制限並びに作業中の監視及び作業後の点検等火災予防上有効な措置を講じなければならない。

第4節 火災に関する警報の発令中における火の使用の制限

(火災に関する警報の発令中における火の使用の制限)

第29条 火災に関する警報が発令された場合における火の使用については、次の各号に定めるところによらなければならない。

(1) 山林、原野等において火入れをしないこと。

(2) 煙火を消費しないこと。

(3) 屋外において火遊びまたはたき火をしないこと。

(4) 屋外においては、引火性または爆発性の物品その他の可燃物の付近で喫煙をしないこと。

(5) 残火(たばこの吸がらを含む。)取灰または火粉を始末すること。

(6) 屋内において裸火を使用するときは、窓、出入口等を閉じて行うこと。

第4章 指定数量未満の危険物及び指定可燃物の貯蔵及び取扱いの技術上の基準等

第1節 指定数量未満の危険物の貯蔵及び取扱いの技術上の基準等

(指定数量未満の危険物の貯蔵及び取扱いの遵守事項)

第30条 法第9条の4第1項の規定に基づき危険物の規制に関する政令(昭和34年政令第306号。以下「危険物政令」という。)で定める数量(以下「指定数量」という。)未満の危険物を貯蔵し、又は取り扱う場合は、次に掲げる事項を遵守しなければならない。ただし、指定数量の5分の1未満の第4類の危険物のうち動植物油類を貯蔵し、又は取り扱う場合にあっては、この限りでない。

(1) 危険物を貯蔵し、又は取り扱う場合は、防火上安全な場所で行うこと。

(2) 危険物を貯蔵し、又は取り扱う場合においては、火気を使用しないこと。ただし、やむを得ず火気を使用する場合は、通風若しくは換気を行い、又は区画を設ける等火災予防上安全な措置を講ずること。

(3) 危険物の容器は、当該危険物の性質に応じた安全な材質のものとし、かつ、容易に破損し、又は栓等が離脱しないものであること。

(4) 危険物を収納した容器を貯蔵する場合は、地震動等による災害の発生を防止するため、次に掲げる方法により行うこと。

 戸棚、棚等は、容易に傾斜し、転倒し、又は落下しないよう固定すること。

 容器の転倒、転落又は破損を防止するため、有効な棚、滑り止め等を設けること。

 他の物品が容易に落下するおそれのない場所に貯蔵すること。

 接触又は混合により発火するおそれのある危険物又は物品は、相互に接近して置かないこと。

(5) 危険物を収納した容器を貯蔵し、又は取り扱う場合は、みだりに転倒させ、落下させ、衝撃を加え、又は引きずる等粗暴な行為をしないこと。

(6) 危険物を貯蔵し、又は取り扱う場合は、当該危険物が漏れ、あふれ、又は飛散しないよう必要な措置を講ずること。

(7) 危険物を貯蔵し、又は取り扱う場合は、その性質に応じて、発火の原因となる他の危険物若しくは物品との接近、接触若しくは混合又は過熱、衝撃若しくは摩擦等を避けること。

(7の2) 前号の規定は、危険物を貯蔵し、又は取り扱うに当たって、同号の規定によらないことが通常である場合においては、適用しない。この場合において、当該貯蔵又は取扱いについては、災害の発生を防止するため十分な措置を講ずること。

(8) 危険物又は危険物のくず、かす等を廃棄する場合は、下水、河川等に投棄することなく、その性質に応じ、焼却、中和又は希釈する等他に危害又は損害を及ぼすおそれのない安全な方法により処理すること。

(9) 危険物を貯蔵し、又は取り扱う場所においては、常に、整理及び清掃に努めること。

(10) 危険物を販売のため、貯蔵し、又は取り扱う場合は、自動販売機を用いないこと。ただし、第四類の危険物のうち引火点が130度以上の危険物を100度未満の温度で貯蔵し、又は取り扱う場合は、この限りでない。

(少量危険物の貯蔵及び取扱いの基準)

第31条 指定数量の5分の1以上指定数量未満の危険物(以下「少量危険物」という。)を貯蔵し、又は取り扱う場所(以下「少量危険物貯蔵取扱所」という。)において、危険物を貯蔵し、又は取り扱う場合は、前条に定めるもののほか、次に掲げる技術上の基準によらなければならない。

(1) 当該危険物の性質に応じて遮光又は換気を行うこと。

(1の2) 危険物は、温度計、湿度計、圧力計その他の計器を監視することにより、当該危険物の性質に応じた適正な温度、湿度又は圧力を保つよう貯蔵し、又は取り扱うこと。

(2) 危険物の変質、異物の混入等により、当該危険物の危険性が増大しないように措置を講ずること。

(3) 危険物を貯蔵し、又は取り扱う施設若しくは設備、機械器具、容器等を検査し、又は修理する場合は、危険物を完全に除去する等火災予防上安全な措置を講じた後に行うこと。

(4) 危険物を容器に収納し、又は詰め替える場合は、次によること。

 固体の危険物にあつては危険物の規制に関する規則(昭和34年総理府令第55号。以下「危険物規則」という。)別表第3、液体の危険物にあっては危険物規則別表第3の2の危険物の類別及び危険等級の別の項に掲げる危険物について、これらの表において適応するものとされる内装容器(内装容器の容器の種類の項が空欄のものにあっては、外装容器)又はこれと同等以上の強度を有すると認められる容器(以下この号において「内装容器等」という。)に収納し、又は詰め替えるとともに、温度変化等により危険物が漏れないように容器を密封して収納すること。ただし、少量危険物貯蔵取扱所が存する敷地と同一の敷地内において、危険物を取り扱うため、内装容器等以外の容器に収納し、又は詰め替える場合において、当該容器による取扱いが火災予防上安全であると認められるときは、この限りでない。

 第4類の危険物のうち第4石油類及び動植物油類にあっては、の規定によるほか、危険物規則第39条の3第1項第2号に規定する機械により荷役する構造を有する容器又はこれと同等以上の強度を有すると認められる容器(以下「機械により荷役する構造を有する容器等」という。)に収納し、又は詰め替えることができる。

 内装容器等には、見やすい箇所に危険物規則第39条の3第2項から第6項までの規定の例による表示をすること。

 機械により荷役する構造を有する容器等には、による表示のほか、次の表示をすること。

(ア) 容器の製造年月及び製造者の名称

(イ) 積み重ね試験荷重

(ウ) フレキシブル以外の容器にあっては、最大総重量(最大収容重量の危険物を収納した場合の容器の全重量をいう。)

(エ) フレキシブルの容器にあっては、最大収容重量

(4の2) 危険物を収納した容器を積み重ねて貯蔵する場合には、高さ3メートル(第4類の危険物のうち第3石油類、第4石油類又は動植物油類を収納した容器のみを積み重ねる場合(機械により荷役する構造を有する容器等のみを積み重ねる場合を除く。)にあっては4メートル、機械により荷役する構造を有する容器等のみを積み重ねる場合にあっては6メートル)を超えて積み重ねないこと。

(4の3) 危険物を屋外において架台で貯蔵する場合には、高さ6メートルを超えて危険物を収納した容器を貯蔵しないこと。

(5) 危険物を貯蔵し、又は取り扱う場所で、可燃性の蒸気若しくは可燃性のガスが漏れ、若しくは滞留するおそれのある場合又は可燃性の微粉が著しく多量に浮遊するおそれのある場合は、電線と電気器具とを完全に接続して使用し、かつ、火花を発する機械器具、工具、履物等を使用しないこと。

(6) 危険物の保護液中に保存する場合は、当該危険物が保護液中から露出しないようにすること。

(7) 危険物を加熱し、又は乾燥する場合は、危険物の温度が局部的に上昇しない方法で行うこと。

(8) 危険物を用いて吹付塗装作業を行う場合は、防火上有効な隔壁で区画された場所等安全な場所で行うこと。

(9) 危険物を用いて焼入作業を行う場合は、危険物が危険な温度に達しないようにして行うこと。

(10) 危険物を用いて染色又は洗浄の作業を行う場合は、可燃性の蒸気の換気をよくして行うとともに、廃液を安全に処理すること。

(11) バーナーにより危険物を消費する場合は、バーナーの逆火を防ぎ、かつ、危険物があふれないようにすること。

(12) ためます又は油分離装置に溜まった危険物は、あふれないように随時くみ上げること。

2 少量危険物をタンクにおいて貯蔵し、又は取り扱う場合は、前項に定めるもののほか、次に掲げる技術上の基準によらなければならない。

(1) 危険物をタンクへ収納する場合は、タンク容量(タンクの内容積の90パーセントの量をいう。以下同じ。)を超えないこと。

(2) 危険物を貯蔵し、又は取り扱うタンクのうち車両に固定されたタンク(以下「移動タンク」という。)から液体の危険物を容器に詰め替え、又は自動車等の燃料タンクへ直接給油しないこと。ただし、引火点が40度以上の第4類の危険物を容器に詰め替えるときは、この限りでない。

(3) 移動タンクから危険物を貯蔵し、又は取り扱う他のタンクに液体の危険物を注入するときは、当該他のタンクの注入口に当該移動タンクの注入ホースを緊結し、又は注入ホースの先端部に手動開閉装置を備えた注入ノズル(手動開閉装置を開放の状態で固定する装置を備えたものを除く。)により注入すること。

(4) 液体の危険物のうち静電気による災害が発生するおそれのあるものを移動タンクに入れ、又は移動タンクから出すときは、当該移動タンクを有効に接地すること。

(5) 液体の危険物のうち静電気による災害が発生するおそれのあるものを移動タンクにその上部から注入するときは、注入管を用いるとともに、当該注入管の先端を当該移動タンクの底部に着けること。

(少量危険物貯蔵取扱所の位置、構造及び設備の基準)

第31条の2 少量危険物貯蔵取扱所の位置、構造及び設備は、次に掲げる技術上の基準によらなければならない。

(1) 少量危険物貯蔵取扱所には、見やすい箇所に、少量危険物貯蔵取扱所である旨を表示した標識(移動タンクにあっては、0.3メートル平方の地が黒色の板に黄色の反射塗料その他反射性を有する材料で「危」と表示した標識)並びに危険物の類、品名及び最大数量並びに防火に関し必要な事項(移動タンク以外の少量危険物貯蔵取扱所に限る。)を掲示した掲示板を設けること。

(2) 屋外の少量危険物貯蔵取扱所(次項に定めるものを除く。)は、次によること。

 排水溝、さく等で境界を明示すること。

 の境界の周囲に幅2メートル(第4類の危険物のうち動植物油類を貯蔵し、又は取り扱うものにあっては、1メートル)以上の空地を保有し、又は防火上有効な塀を設けること。ただし、開口部のない防火構造(建築基準法第2条第8号に規定する防火構造をいう。以下同じ。)の壁又は特定不燃材料で造った壁に面するときは、この限りでない。

 液状の危険物を取り扱う設備(タンクを除く。)には、その直下の地盤面又は床面の周囲に囲いを設け、又は危険物の流出防止にこれと同等以上の効果があると認められる措置を講ずるとともに、当該地盤面又は床面は、危険物が浸透しない構造とし、かつ、適当な傾斜及びためます又は油分離装置を設けること。

(3) 屋内の少量危険物貯蔵取扱所は、次によること。

 壁、柱、床及び天井は、特定不燃材料で造られ、又は覆われたものであること。

 液状の危険物を貯蔵し、又は取り扱う場合においては、その部分の床は、危険物が浸透しない構造とするとともに、適当な傾斜をつけ、かつ、ためますを設けること。

 開口部には、防火戸又はドレンチャー設備を設けること。

 可燃性の蒸気、可燃性のガス又は可燃性の微粉が著しく多量に発生するおそれのある部分には、当該蒸気等を屋外の高所で、かつ、火災予防上安全な場所に排出する設備を設けること。

 危険物を貯蔵し、又は取り扱うために必要な採光、照明及び換気の設備を設けること。

(4) 危険物を収納した容器を架台で貯蔵する場合は、当該架台を特定不燃材料で堅固に造るとともに、地震動等により容易に転倒しないよう固定すること。

(5) 危険物を取り扱う機械器具その他の設備は、危険物の漏れ、あふれ又は飛散を防止することができる構造とすること。ただし、当該設備に危険物の漏れ、あふれ又は飛散による災害を防止するための附帯設備を設けたときは、この限りでない。

(6) 危険物を加熱し、又は乾燥する設備は、直火を用いないものであること。ただし、当該設備を防火上安全な場所に設けたとき、又は当該設備に火災を防止するための附帯設備を設けたときは、この限りでない。

(7) 危険物を加熱し、若しくは冷却する設備又は危険物の取扱いに伴って温度の変化が起こる設備には、温度測定装置を設けること。

(8) 危険物を加圧する設備又はその取り扱う危険物の圧力が上昇するおそれのある設備には、圧力計及び有効な安全装置を設けること。

(9) 引火性の熱媒体を使用する設備にあっては、その各部分を熱媒体又はその蒸気が漏れない構造とするとともに、当該設備に設ける安全装置は、熱媒体又はその蒸気を火災予防上安全な場所に導く構造とすること。

(10) 危険物を取り扱う配管は、次によること。

 配管は、その設置される条件及び使用される状況に照らして十分な強度を有するものとし、かつ、当該配管に係る最大常用圧力の1.5倍以上の圧力で水圧試験(水以外の不燃性の液体又は不燃性の気体を用いて行う試験を含む。)を行ったとき漏えいその他の異常がないものであること。

 配管は、取り扱う危険物により容易に劣化するおそれのないものであること。

 配管は、火災等による熱によって容易に変形するおそれのないものであること。ただし、当該配管が地下その他の火災等による熱により悪影響を受けるおそれのない場所に設置される場合にあっては、この限りでない。

 配管には、外面の腐食を防止するための措置を講ずること。ただし、当該配管が設置される条件の下で腐食するおそれのないものである場合にあっては、この限りでない。

 配管を地下に設置する場合には、配管の接合部分(溶接その他危険物の漏えいのおそれがないと認められる方法により接合されたものを除く。)は、漏えいを点検できるようにふたのあるコンクリート造等の箱に納めること。ただし、当該配管の接合部分からの危険物の漏えいを容易に点検することができる措置を講じた場合は、この限りでない。

 配管を地下に設置する場合には、その上部の地盤面にかかる重量が当該配管にかからないように保護すること。

(11) 危険物を取り扱う機械器具その他の設備で、静電気が蓄積するおそれのあるものには、当該静電気を有効に除去する措置を設けること。

(12) 電気設備は、電気工作物に係る法令の規定の例によること。

2 少量危険物を貯蔵し、又は取り扱うタンクの位置、構造及び設備は、前項(第2号を除く。)に定めるもののほか、次に掲げる技術上の基準によらなければならない。

(1) 屋外タンク(地盤面下に埋没されているタンク(以下「地下タンク」という。)及び移動タンクを除く。)は、次によること。

 タンクの周囲には、幅1メートル以上の空地を保有し、又は防火上有効な塀を設けること。ただし、開口部のない防火構造の壁又は特定不燃材料で造った壁に面するときは、この限りでない。

 タンクは、タンク容量に応じ、次の表に掲げる厚さの鋼板又はこれと同等以上の機械的性質を有する材料で気密に造るとともに、圧力タンクを除くタンクにあっては水張試験において、圧力タンクにあっては最大常用圧力の1.5倍の圧力で十分間行う水圧試験において、それぞれ漏れ、又は変形しないものであること。ただし、固体の危険物を貯蔵し、又は取り扱うタンクにあっては、この限りでない。

タンク容量

板厚

40リットル以下

1.0ミリメートル以上

40リットルを超え100リットル以下

1.2ミリメートル以上

100リットルを超え250リットル以下

1.6ミリメートル以上

250リットルを超え500リットル以下

2.0ミリメートル以上

500リットルを超え1,000リットル以下

2.3ミリメートル以上

1,000リットルを超え2,000リットル以下

2.6ミリメートル以上

2,000リットルを超えるもの

3.2ミリメートル以上

 タンクは、堅固な基礎又は特定不燃材料で造った架台上に設けるとともに、地震動等により容易に破損し、又は転倒しないよう固定すること。

 タンクの外面には、さびどめ等のための措置を講ずること。ただし、アルミニウム合金、ステンレス鋼その他さびにくい材質で造られたタンクにあっては、この限りでない。

 タンクの底板を地盤面に接して設けるものにあっては、底板の外面の腐食を防止するための措置を講ずること。

 タンク(圧力タンクを除く。)には、有効な通気管を設けること。

 の通気管の先端は、屋外の高所で、かつ、火災予防上安全な位置とすること。

 引火点が40度未満の危険物及び引火点以上の状態で貯蔵され、又は取り扱われている危険物を貯蔵し、又は取り扱うタンク(圧力タンクを除く。)にあっては、通気管に引火を防止するための措置を講ずること。

 圧力タンクにあっては、有効な安全装置を設けること。

 注入口は、火気使用場所から十分な距離を有する等火災予防上安全な場所に設けるとともに、弁又はふたを設けること。

 危険物を貯蔵し、又は取り扱うタンクの配管には、タンク直近の部分に随時容易に開閉することができる弁を設けること。

 危険物を貯蔵し、又は取り扱うタンクの配管には、地震動等により当該配管とタンクとの結合部分に損傷を与えないよう必要な措置を講ずること。

 液体の危険物を貯蔵し、又は取り扱うタンクの周囲には、危険物が漏れた場合に、その流出を防止するための有効な措置を講ずること。

 タンクには、見やすい位置に危険物の量を覚知することができる装置等を設けること。この場合において、注入口の付近でタンクに設けられた当該装置等を確認できないものにあっては、注入量がタンク容量に達した場合に警報を発する装置等を注入口の付近に設けること。

(2) 屋内タンク(地下タンク及び移動タンクを除く。)において危険物を貯蔵し、又は取り扱う場合は、前号(及びを除く。)の規定の例によるほか、次によること。

 タンクと壁又は工作物等との間に、0.5メートル以上の間隔を保つこと。ただし、点検等に支障がない場合にあっては、この限りでない。

 液体の危険物を貯蔵し、又は取り扱うタンクの周囲には、危険物が漏れた場合に、その流出を防止するための有効な措置を講ずること。ただし、タンクをタンク室に設ける場合で、当該タンクから漏れた危険物が当該タンク室以外の部分に流失しないよう有効な措置を講じた場合にあっては、この限りでない。

 タンク(圧力タンクを除く。)に設ける通気管の先端は、屋外の高所で、かつ、火災予防上安全な位置とすること。ただし、引火点が100度以上の第4類の危険物を100度未満で貯蔵し、又は取り扱うタンクに設ける通気管にあっては、先端を当該タンク上部に設けることができる。

(3) 地下タンクにおいて危険物を貯蔵し、又は取り扱う場合は、第1号エからまで及びの規定の例によるほか、次によること。

 タンクは、厚さ3.2ミリメートル以上の鋼板又はこれと同等以上の強度を有する金属板若しくはガラス繊維強化プラスチックで気密に造るとともに、圧力タンクを除くタンクにあっては70キロパスカルの圧力で、圧力タンクにあっては最大常用圧力の1.5倍の圧力で、それぞれ10分間行う水圧試験において、漏れ、又は変形しないものであること。

 タンクは、地盤面下に設けられたコンクリート造等のタンク室に設置すること。ただし、二重殻タンク、危険物の漏れを防止することができる構造(以下「漏れ防止構造」という。)を有するタンク又はガラス繊維強化プラスチックで造られたタンクを地盤面下に設置する場合にあっては、この限りでない。

 二重殻タンク又は漏れ防止構造を有するタンク以外のタンクをタンク室に設置する場合にあっては、当該タンクの外面を危険物規則第23条の2の規定の例により有効に保護すること。ただし、腐食しにくい材質で造られている場合にあっては、この限りでない。

 タンクは、堅固な基礎の上に固定すること。

 ふたにかかる重量が直接タンクにかからない構造とすること。

 タンクの配管は、当該タンクの頂部に取り付けること。

 タンクの周囲には、当該タンクからの液体の危険物の漏れを検査するための管を2個以上適当な位置に設けること。ただし、当該タンクに危険物の漏れを有効に検知するための設備を設けた場合にあっては、この限りでない。

 計量口を設けるタンクについては、計量口の直下の底板にその損傷を防止するための措置を講ずること。

(4) 移動タンクにおいて危険物を貯蔵し、又は取り扱う場合は、第1号エの規定の例によるほか、次によること。

 火災予防上安全な場所に常置すること。

 タンクは、厚さ3.2ミリメートル以上の鋼板又はこれと同等以上の機械的性質を有する材料で気密に造るとともに、圧力タンクを除くタンクにあっては70キロパスカルの圧力で、圧力タンクにあっては最大常用圧力の1.5倍の圧力で、それぞれ10分間行う水圧試験において、漏れ、又は変形しないものであること。

 タンクは、Uボルト等で車両のシャーシフレーム又はこれに相当する部分に強固に固定すること。

 タンクには、有効な安全装置を設けること。

 タンクは、その内部に4,000リットル以下ごとに完全な間仕切りを厚さ3.2ミリメートル以上の鋼板又はこれと同等以上の機械的性質を有する材料で設けること。

 の間仕切りにより仕切られた部分には、それぞれマンホール及び有効な安全装置を設けるとともに、当該間仕切りにより仕切られた部分の容量が2,000リットル以上のものにあっては、厚さ1.6ミリメートル以上の鋼板又はこれと同等以上の機械的性質を有する材料で造られた防波板を設けること。

 タンクの下部に排出口を設ける場合は、当該タンクの排出口に、非常の場合に直ちに閉鎖することができる弁等を設けるとともに、その直近の見やすい箇所にその旨を表示し、かつ、外部からの衝撃による当該弁等の損傷を防止するための措置を講ずること。

 タンクの配管は、先端部に弁等を設けること。

 マンホール、注入口、安全装置等の附属装置がその上部に突出しているタンクには、当該タンクの転倒等による当該附属装置の損傷を防止するための防護枠を設けること。

 マンホール及び注入口のふたは、厚さ3.2ミリメートル以上の鋼板又はこれと同等以上の機械的性質を有する材料で造ること。

 タンク及び附属装置の電気設備で、可燃性の蒸気が滞留するおそれのある場所に設けるものは、可燃性の蒸気に引火しない構造とすること。

 タンクには、他のタンクの注入口と緊結できる結合金具を備えたホースを設けること。ただし、先端部に手動開閉装置を備えた注入ノズルが設けられている注入ホースにあっては、この限りでない。

 液体の危険物のうち静電気による災害が発生するおそれのあるものの移動タンクには、接地導線を設けること。

3 少量危険物貯蔵取扱所には、次に掲げる基準により消火設備を設けなければならない。ただし、法第17条第1項の規定の適用を受けるものにあっては、この限りでない。

(1) 少量危険物貯蔵取扱所(移動タンクを除く。)には、危険物政令別表第5において危険物の種類ごとにその消火に適応するものとされる第5種の消火設備を設けること。

(2) 移動タンクには、自動車用消火器を1個以上設けること。

(3) 前2号の規定により設置する消火設備は、危険物政令第22条第1項及び危険物規則第31条の規定の例によること。

(少量危険物貯蔵取扱所の位置、構造及び設備の維持管理)

第31条の3 少量危険物貯蔵取扱所の所有者、管理者又は占有者は、少量危険物貯蔵取扱所の位置、構造及び設備が前条の技術上の基準に適合するよう適正に維持管理しなければならない。

(百貨店等及び地下街における危険物の貯蔵及び取扱いの制限)

第31条の4 百貨店等及び地下街の売場又は展示部分において指定数量未満の危険物を貯蔵し、又は取り扱う場合は、次に掲げる場所で行ってはならない。ただし、危険物規則第44条第2項から第5項までに定めるものを貯蔵し、又は取り扱う場合は、この限りでない。

(1) 出入口の付近

(2) 階段の直下及びその付近

(3) 前2号のほか、消防長が火災予防上又は避難上特に必要と認めて指定した場所

2 前項の売場又は店舗において危険物を貯蔵し、又は取り扱う場合は、その危険物に関し必要な知識を有する者に取り扱わせるとともに、災害の発生を防止するため十分な管理を行わなければならない。

(品名又は指定数量を異にする危険物)

第32条 品名又は指定数量を異にする2以上の危険物を同一の場所で貯蔵し、又は取り扱う場合において、当該貯蔵又は取扱いに係る危険物の数量を当該危険物の指定数量の5分の1の数量で除し、その商の和が1以上となるときは、当該場所は、少量危険物を貯蔵し、又は取り扱っているものとみなす。

第2節 指定可燃物の貯蔵及び取扱いの技術上の基準等

(指定可燃物の貯蔵及び取扱いの基準)

第33条 別表第7の品名欄に掲げる物品で同表の数量欄に定める数量以上のもの(以下「指定可燃物」という。)を貯蔵し、又は取り扱う場所(以下「指定可燃物貯蔵取扱所」という。)において、可燃性固体類又は可燃性液体類(以下「可燃性固体類等」という。)を貯蔵し、又は取り扱う場合は、次に掲げる技術上の基準によらなければならない。

(1) 可燃性固体類等を容器に収納し、又は詰め替える場合は、可燃性固体類(別表第7備考第5号エに該当するものを除く。)にあっては危険物規則別表第3及び第3の3危険物の類別及び危険等級の別の部第2類の款Ⅲの項において、可燃性液体類にあっては危険物規則別表第3の2及び第3の4危険物の類別及び危険等級の別の部第4類の款Ⅲの項において、それぞれ適応するものとされる内装容器(危険物規則別表第3及び第3の2において内装容器の容器の種類の項が空欄のものにあっては、外装容器)若しくはこれと同等以上の強度を有すると認められる容器(以下この項において「内装容器等」という。)又は機械により荷役する構造を有する容器等に収納し、又は詰め替えるとともに、温度変化等により可燃性固体類等が漏れないように容器を密封して収納すること。

(2) 内装容器等には、見やすい箇所に可燃性固体類等の化学名又は通称名及び数量の表示並びに「火気厳禁」その他これと同一の意味を有する他の表示をすること。ただし、化粧品の内装容器等で最大容量が300ミリリットル以下のものについてはこの限りでない。

(3) 機械により荷役する構造を有する容器等には、前号の表示のほか、次の表示をすること。

 容器の製造年月及び製造者の名称

 積み重ね試験荷重

 容器の種類に応じ、次に掲げる事項

(ア) フレキシブル以外の容器 最大総重量(最大収容重量の可燃性固体類等を収納した場合の容器の全重量をいう。)

(イ) フレキシブルの容器 最大収容重量

(4) 可燃性固体類等(別表第7備考第5号エに該当するものを除く。)を収容した容器を積み重ねて貯蔵する場合には、高さ4メートル(機械により荷役する構造を有する容器等のみを積み重ねる場合には、高さ6メートル)を超えて積み重ねないこと。

2 前項に規定するもののほか、可燃性固体類等の貯蔵及び取扱いの技術上の基準については、第30条及び第31条(第1項第4号及び第4号の2を除く。)の規定を準用する。

3 指定可燃物貯蔵取扱所において可燃性固体類等以外の指定可燃物(以下「綿花類等」という。)を貯蔵し、又は取り扱う場合は、第30条第1号第8号及び第9号並びに第31条第1項第1号の2第5号及び第7号の例によるほか、次に掲げる技術上の基準によらなければならない。

(1) 綿花類等の指定可燃物貯蔵取扱所においては、みだりに火気を使用しないこと。

(2) 綿花類等の指定可燃物貯蔵取扱所においては、係員以外の者をみだりに出入りさせないこと。

(3) 綿花類等は、危険物と区分して整理するとともに、地震動等により、容易に崩れ、転倒し、落下し、又は飛散しないよう必要な措置を講ずること。

(4) 綿花類を貯蔵し、又は取り扱う場合においては、炎、火花又は高温体との接近を避けること。ただし遮熱板を設ける等災害の発生を防止するための十分な措置を講じた場合にあっては、この限りでない。

(5) 綿花類等を集積する場合には、高さ6メートルを超えて集積しないこと。ただし、消火に有効な散水設備を設ける等災害の拡大を防止するための十分な措置を講じた場合にあっては、この限りでない。

(6) 綿花類等のうち酸化、吸湿、分解等により発熱し、又は可燃性ガスを発生するおそれのあるもの(以下「自己発熱性物品等」という。)を集積する場合にあっては、前号の規定によるほか、当該物品の性質に応じて、災害の発生を防止することができる適切な高さに集積すること。

(7) 自己発熱性物品等を貯蔵する場合は、当該物品の性質に応じて、水分、温度、可燃性ガス濃度等を適切に管理すること。

(可燃性固体類等の指定可燃物貯蔵取扱所の位置、構造及び設備の基準)

第34条 可燃性固体類等を貯蔵し、又は取り扱う指定可燃物貯蔵取扱所の位置、構造及び設備は、次に掲げる技術上の基準によらなければならない。

(1) 指定可燃物貯蔵取扱所には、見やすい箇所に、指定可燃物貯蔵取扱所である旨を表示した標識(可燃性固体類等を貯蔵し、又は取り扱う移動タンクにあっては、0.3メートル平方の地が黒色の板に黄色の反射塗料その他反射性を有する材料で「指定可燃物」と表示した標識)並びに指定可燃物の品名及び最大数量並びに防火に関し必要な事項(移動タンク以外の指定可燃物貯蔵取扱所に限る。)を掲示した掲示板を設けること。

(2) 可燃性固体類等を貯蔵し、又は取り扱う屋外の場所の周囲には、容器等の種類及び可燃性固体類等の数量の倍数(貯蔵し、又は取り扱う可燃性固体類等の数量を別表第7に定める当該可燃性固体類等の数量で除して得た値をいう。以下この号において同じ。)に応じ次の表に掲げる幅の空地を保有し、又は防火上有効な塀を設けること。ただし、開口部のない防火構造の壁又は特定不燃材料で造った壁に面するときは、この限りでない。

容器等の種類

可燃性固体類等の数量の倍数

空地の幅

タンク又は金属製容器

1以上20未満

1メートル以上

20以上200未満

2メートル以上

200以上

3メートル以上

その他のもの

1以上20未満

1メートル以上

20以上200未満

3メートル以上

200以上

5メートル以上

(3) 別表第7で定める数量の20倍以上の可燃性固体類等を屋内において貯蔵し、又は取り扱う場合は、壁、柱、床及び天井を特定不燃材料で造った室内において行うこと。ただし、その周囲に幅1メートル(別表第7で定める数量の200倍以上の可燃性固体類等を貯蔵し、又は取り扱う場合は、3メートル)以上の空地を保有し、又は防火上有効な隔壁を設けた建築物その他の工作物内にあっては、壁、柱、床及び天井を特定不燃材料で覆った室内において貯蔵し、又は取り扱うことができる。

2 可燃性固体類等の指定可燃物貯蔵取扱所には、次に掲げる基準により消火設備を設けなければならない。ただし、法第17条第1項の規定の適用を受けるものにあっては、この限りでない。

(1) 別表第7で定める数量以上のものを貯蔵し、又は取り扱う指定可燃物貯蔵取扱所にあっては、消火器具を設けること。

(2) 別表第7で定める数量の500倍以上のものを貯蔵し、又は取り扱う指定可燃物貯蔵取扱所にあっては、前号の規定によるほか、大型消火器を設けること。

(3) 前2号の規定により設ける消火器具は、令別表第2においてその消火に適応するものを令第10条第2項の規定の例により設けること。

(4) 可燃性固体類等を貯蔵し、又は取り扱う屋外のタンク(引火点が100度以上のもののみを100度未満の温度で貯蔵し、又は取り扱うものを除く。)のうち、高さが6メートル以上のもの又は最大水平断面積が40平方メートル以上のものにあっては、第1号の規定によるほか、水噴霧消火設備又は固定式の泡消火設備を設けること。

(5) 前号の規定により設置する消火設備(消火器具を除く。)は、危険物規則第32条の5又は第32条の6(第2号を除く。)の規定の例により設けること。

(6) 前各号の規定により設置する消火設備又はこれらの部分である機械器具は、令第37条の規定の例によること。

3 前2項に規定するもののほか、可燃性固体類等を貯蔵し、又は取り扱う指定可燃物貯蔵取扱所の位置、構造及び設備の技術上の基準については、第31条の2(第1項第1号第2号イ及び第3号ア第2項第1号ア並びに第3項を除く。)及び第31条の3の規定を準用する。

(綿花類の指定可燃物貯蔵取扱所の位置、構造及び設備の基準)

第34条の2 綿花類等を貯蔵し、又は取り扱う指定可燃物貯蔵取扱所の位置、構造及び設備は、次に掲げる技術上の基準によらなければならない。

(1) 綿花類等を貯蔵し、又は取り扱う屋外の場所の周囲には、指定可燃物の区分及び綿花類等の数量の倍数(貯蔵し、又は取り扱う綿花類等を別表第7に定める当該綿花類等の数量で除して得た値をいう。以下この号において同じ。)又は1集積単位の面積に応じ次の表に掲げる空地の幅を保有し、又は防火上有効な塀を設けること。ただし、開口部のない防火構造の壁若しくは特定不燃材料で造った壁に面する場合又は水幕設備を設置する等火災の延焼を防止するために必要な措置を講じた場合は、この限りでない。

指定可燃物の区分

綿花類等の数量の倍数

1 集積単位の面積

空地の幅

合成樹脂類以外の綿花類等

 

50平方メートル以下のもの

1メートル以上

50平方メートルを超えるもの

2メートル以上

合成樹脂類

20未満のもの

100平方メートル以下のもの

1メートル以上

100平方メートルを超えるもの

2メートル以上

20以上のもの

 

3メートル以上

(2) 綿花類等のうち合成樹脂類以外のものを集積する場合は、次によること。

 1集積単位の面積が200平方メートル以下になるように区分するとともに、集積単位相互間及び集積群(屋内における1集積単位の面積の合計が500平方メートル以上である場合において、500平方メートル以下ごとに集積された綿花類等の集積群をいう。以下この号において同じ。)相互間に次の表に掲げる距離を保つこと。ただし、散水設備を設置する等火災の拡大又は延焼を防止するために必要な措置を講じた場合は、1集積単位の面積を400平方メートル以下とし、集積単位相互間及び集積群相互間の距離を1メートル以上とすることができる。

区分

距離

(1)

面積が50平方メートル以下の集積単位相互間

1メートル以上

(2)

面積が50平方メートルを超え200平方メートル以下の集積単位相互間

2メートル以上

(3)

集積群相互間

3メートル以上

 石炭・木炭類を集積する場合において、当該石炭・木炭類を適温に保つための散水設備等を設置したときは、の規定は適用しない。

(3) 合成樹脂類の指定可燃物貯蔵取扱所は、次によること。

 合成樹脂類を集積する場合は、1集積単位の面積が500平方メートル以下になるように区分するとともに、集積単位相互間に次の表に掲げる距離を保つこと。ただし、散水設備を設置する等火災の拡大又は延焼を防止するために必要な措置を講じた場合は、この限りでない。

区分

距離

(1)

面積が100平方メートル以下の集積単位相互間

1メートル以上

(2)

面積が100平方メートルを超え300平方メートル以下の集積単位相互間

2メートル以上

(3)

面積が300平方メートルを超え500平方メートル以下の集積単位相互間

3メートル以上

 屋内において合成樹脂類を貯蔵し、又は取り扱う場合は、貯蔵する場所と取り扱う場所との間を特定不燃材料を用いて区画すること。ただし、水幕設備を設置する等火災の延焼を防止するために必要な措置を講じた場合は、この限りでない。

 別表第7に定める数量の100倍以上の合成樹脂類を屋内において貯蔵し、又は取り扱う場合は、壁及び天井を難燃材料(建築基準法施行令第1条第6号に規定する難燃材料をいう。以下同じ。)で仕上げた室内において行うこと。

(4) 綿花類等を加熱し、若しくは乾燥する設備又は綿花類等の取扱いに伴って温度の変化が起こる設備には、温度測定装置を設けること。

(5) 綿花類等を屋内で取り扱うに当たって可燃性の微粉が著しく多量に発生するおそれのある部分には、有効な換気設備又は集じん装置を設けること。

(6) 綿花類等を取り扱うに当たって静電気が発生するおそれのある設備には、当該設備に蓄積された静電気を有効に除去する装置を設けること。

(7) 綿花類等を破砕する設備で火花の発生するおそれのあるものには、当該火花による着火を防止するための設備を設けること。ただし、散水設備を設ける等火災の発生を防止するための措置を講じた場合にあつては、この限りでない。

(8) 綿花類等を搬送するベルトコンベア等のうち、外装が設けられていることにより著しく消火が困難となるものには、火災時に開放が容易で、かつ、消火活動上有効な開口部を設けること。ただし、ベルトコンベア等の外装の内部に直接散水できる設備を設ける等火災の拡大を防止するための有効な措置を講じた場合は、この限りでない。

2 タンク又はサイロ(以下「タンク等」という。)において、綿花類等を貯蔵し、又は取り扱う場合は、前項に定めるもののほか、次に掲げる技術上の基準によらなければならない。

(1) タンク等の周囲には、前条第1項第2号に規定するタンクの例により空地を保有すること。

(2) 自己発熱性物品等を貯蔵するタンク等は、次によること。

 貯蔵物品が異常に発熱等したときに、当該異常を早期に検知するための温度測定装置、可燃性ガス検知装置等を設けること。

 別表第7で定める数量の100倍以上の自己発熱性物品等を貯蔵する場合は、当該物品が異常に発熱等したときに迅速に排出できる構造とすること。ただし、異常な発熱等を抑制するための有効な措置を講じた場合は、この限りでない。

3 綿花類等を屋外において貯蔵し、又は取り扱う指定可燃物貯蔵取扱所の消火設備については、前条第2項の規定を準用する。この場合において、同項中「可燃性固体類等」とあるのは「綿花類等」と、「消火器具」とあるのは「消火器具又はこれと同等以上の効果を有する散水栓等」と、「大型消火器」とあるのは「大型消火器又はこれと同等以上の効果を有する散水栓等」と、「水噴霧消火設備又は固定式の泡消火設備」とあるのは「水噴霧消火設備、固定式の泡消火設備又はこれらと同等以上の効果を有する固定式の消火設備」と読み替えるものとする。

4 前3項に定めるもののほか、綿花類等の指定可燃物貯蔵取扱所の位置、構造及び設備の技術上の基準については、第31条の3及び前条第1項第1号の規定を準用する。

(指定可燃物の保安計画の作成等)

第34条の3 指定可燃物貯蔵取扱所において、別表第7で定める数量の100倍以上の再生資源燃料、可燃性固体類等、合成樹脂類又は自己発熱性物品等を貯蔵し、又は取り扱う者は、当該指定可燃物貯蔵取扱所における火災の危険要因を把握するとともに、当該危険要因に応じた保安に関する計画を作成し、前第3条に定めるもののほか、火災予防上有効な措置を講じなければならない。

第3節 基準の特例

(基準の特例)

第34条の4 この章(第30条第31条第32条及び第33条を除く。以下この条において同じ。)の規定は、少量危険物貯蔵取扱所及び指定可燃物貯蔵取扱所について、消防長がその品名及び数量、貯蔵及び取扱いの方法並びに周囲の地形その他の状況等から判断して、この章の規定による位置、構造及び設備の技術上の基準によらなくとも、火災の発生及び延焼のおそれが著しく少なく、かつ、火災等の災害による被害を最小限度にとどめることができると認めるとき、又は予想しない特殊な構造若しくは設備を用いることによりこの章の規定による少量危険物貯蔵取扱所及び指定可燃物貯蔵取扱所の位置、構造及び設備の技術上の基準による場合と同等以上の効力があると認めるときにおいては、適用しない。

第5章 消防用設備等の技術上の基準の付加

第35条 消防用設備等の技術上の基準に関しては、令に定めるもののほか、この章の定めるところによる。

(消火器具に関する基準)

第36条 令別表第1(16)項に掲げる防火対象物のうち、同表(3)項から(6)項まで、(9)項又は(12)項から(15)項までに掲げる防火対象物の用途に供する部分を有するもので、延べ面積が150平方メートル以上のものには、消火器具を設けなければならない。

2 令別表第1に掲げる防火対象物に存する場所のうち、次に掲げる場所には、消火器具を設けなければならない。ただし、令第10条第1項各号(第1号ロに掲げるもので、延べ面積が150平方メートル未満のものを除く。)に掲げる防火対象物又はその部分に存する場所については、この限りでない。

(1) 火花を生ずる設備のある場所

(2) 燃料電池発電設備、変電設備、内燃機関を原動力とする発電設備その他これらに類する電気設備のある場所

(3) 鍛冶場、ボイラー室、乾燥室、サウナ室その他多量の火気を使用する場所

(4) 核燃料物質又は放射性同位元素を貯蔵し、又は取り扱う場所

(5) 動植物油、鉱物油その他これらに類する危険物又は可燃性固体類等を煮沸する設備又は器具のある場所

(6) 紙類、穀物類又は布類(以下「紙類等」という。)を貯蔵し、又は取り扱う指定可燃物貯蔵取扱所

3 前2項の規定により設ける消火器具は、令別表第2においてその消火に適応するものを令第10条第2項の規定の例により設置し、及び維持しなければならない。

4 前項の規定にかかわらず、第1項及び第2項の規定により設ける消火器具のうち、令別表第1(3)項に掲げる防火対象物で延べ面積が150平方メートル未満のものに設置するものは、防火対象物の階ごとに、当該防火対象物の各部分から、それぞれ1の消火器具に至る歩行距離が20メートル以下となるように配置しなければならない。

5 前項の場合において、当該防火対象物に、消防法施行規則(昭和36年自治省令第6号。以下「省令」という。)第6条第4項に規定する変圧器、配電盤その他これらに類する電気設備がある場合においては、当該電気設備に係る消火器具については、防火対象物の階ごとに、当該電気設備のある場所の各部分から、それぞれ1の消火器具に至る歩行距離が20メートル以下となるように配置しなければならない。

6 第3項の規定にかかわらず、第1項の規定により設ける消火器具の能力単位の数値は、当該防火対象物の床面積を150平方メートルで除して得た数又は紙類等の数量を別表第7のそれぞれ該当する項に掲げる数量の50倍の数量で除して得た数のいずれか大きい数値以上としなければならない。

7 第3項の規定にかかわらず、第2項の規定により同項第3号に規定する場所に設ける消火器具のうち、令別表第1(3)項に掲げる防火対象物で延べ面積が150平方メートル未満のものに設置するものは、省令第6条第1項から第3項まで及び同条第7項に規定する数値によるほか、令別表第2において建築物その他の工作物の消火に適応するものとされる消火器具を、その能力単位の数値の合計数が、当該場所の床面積を25平方メートルで除して得た数以上の数値となるように設けなければならない。

(大型消火器に関する基準)

第37条 令別表第1各項に掲げる防火対象物に存する場所のうち、次に掲げる場所には、令別表第2においてその消火に適応するものとされる大型消火器を、当該場所の各部分から1の大型消火器に至る歩行距離が30メートル以下となるように設けなければならない。

(1) 不燃液機器又は乾式機器を使用する特別高圧変電設備のある場所

(2) 不燃液機器又は乾式機器を使用する全出力1,000キロワット以上の高圧変電設備のある場所

(3) 不燃液機器又は乾式機器を使用する全出力1,000キロワット以上の低圧変電設備のある場所

(4) 油入機器を使用する全出力500キロワット以上1,000キロワット未満の高圧又は低圧の変電設備のある場所

(5) 全出力500キロワット以上1,000キロワット未満の燃料電池発電設備又は内燃機関を原動力とする発電設備のある場所

(6) 別表第7に定める数量の500倍以上の紙類等を貯蔵し、又は取り扱う指定可燃物貯蔵取扱所

2 前項の規定により設ける大型消火器は、令第10条第2項及び第3項の規定の例により設置し、及び維持しなければならない。

(屋内消火栓設備に関する基準)

第38条 次の各号に掲げる防火対象物には、屋内消火栓設備を設けなければならない。

(1) 令別表第1(16)項に掲げる防火対象物で、延べ面積が、主要構造部(建築基準法第2条第5号に規定する主要構造部をいう。以下同じ。)を耐火構造とし、かつ、壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを難燃材料でした防火対象物にあつては3,000平方メートル以上、主要構造部を耐火構造としたその他の防火対象物又は同条第9号の3イ若しくはロのいずれかに該当し、かつ、壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを難燃材料でした防火対象物にあつては2,000平方メートル以上、その他の防火対象物にあつては1,000平方メートル以上のもの

(2) 令別表第1各項に掲げる防火対象物で、地階を除く階数が5以上のもの(主要構造部が耐火構造であるか、若しくは不燃材料で造られているもので、5階以上の階の床面積の合計が150平方メートル(主要構造部が耐火構造で、かつ、壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを準不燃材料でしたものにあつては300平方メートル)以下のもの又は主要構造部が耐火構造であるもので、5階以上の部分が床面積の合計150平方メートル(壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを準不燃材料でしたものにあつては300平方メートル)以内ごとに耐火構造の床若しくは壁若しくは防火戸で区画されているものを除く。)

(3) 前2号に掲げるもののほか、別表第7に定める数量の750倍以上の紙類等を貯蔵し、又は取り扱う指定可燃物貯蔵取扱所

2 前項の規定により設ける屋内消火栓設備は、令第11条第3項及び第4項の規定の例により設置し、及び維持しなければならない。

3 第1項又は令第11条第1項及び第2項の規定により設ける屋内消火栓設備(令別表第1(1)項から(4)項まで、(5)項イ、(6)項、(9)項イ、(16)項イ及び(16の2)項の用途に供する防火対象物(小規模特定用途複合防火対象物(省令第13条第1項第2号に規定する小規模特定用途複合防火対象物をいう。以下同じ。)を除く。)に設けるものを除く。)のうち、次に掲げる防火対象物に設けるものに附置する非常電源は、自家発電設備、蓄電池設備又は燃料電池設備を設けなければならない。

(1) 地階を除く階数が11以上で延べ面積が3,000平方メートル以上のもの

(2) 前号に掲げるもののほか、地階を除く階数が7以上で延べ面積が6,000平方メートル以上のもの

(3) 前2号に掲げるもののほか、地階の階数が4以上で地階の床面積の合計が2,000平方メートル以上のもの

4 第1項又は令第11条第1項及び第2項の規定により設ける防火対象物の屋内消火栓設備には、その屋上に1以上の放水口を設けなければならない。

(スプリンクラー設備に関する基準)

第39条 次に掲げる防火対象物の階には、スプリンクラー設備を設けなければならない。

(1) 令別表第1(12)項ロに掲げる防火対象物の階で、映画又はテレビの撮影の用に供する部分(これに接続して設けられた大道具室又は小道具室を含む。以下「スタジオ部分」という。)の床面積の合計が、地階、無窓階または4階以上の階にあつては300平方メートル以上、その他の階にあつては500平方メートル以上のもの

(2) 令別表第1(2)項及び(3)項ロに掲げる防火対象物の2以上の階のうち、地階、無窓階又は4階以上の階に達する吹抜け部分を共有するもので、その床面積の合計が、同表(2)項に掲げるものにあつては1,000平方メートル以上、同表(3)項ロに掲げるものにあつては1,500平方メートル以上のもの

(3) 令別表第1(5)項ロ、(7)項、(8)項及び(12)項イに掲げる防火対象物の地階又は無窓階で、その床面積が2,000平方メートル以上のもの

(4) 令別表第1(16)項に掲げる防火対象物の地階又は無窓階で、同表(5)項ロ、(7)項、(8)項及び(12)項に掲げる用途に供する部分の床面積の合計が2,000平方メートル以上のもの

(4の2) 令別表第1(1)項から(4)項まで、(5)項イ、(6)項、(9)項イ及び(16)項イに掲げる防火対象物(小規模特定用途複合防火対象物を除く。)の地下4階以下の階(第2号に掲げるものを除く。)で、当該地下4階以下の階の床面積の合計が1,000平方メートル以上のもの

(4の3) 令別表第1(5)項ロ、(7)項、(8)項、(9)項ロ、(10)項から(15)項まで及び(16)項に掲げる防火対象物(同表(16)項イに掲げる防火対象物にあっては、小規模特定用途複合防火対象物に限る。)の地下4階以下の階(第1号第3号及び第4号に掲げるものを除く。)で、当該地下4階以下の階の床面積の合計が2,000平方メートル以上のもの

(5) 令別表第1各項に掲げる建築物の階で、地盤面からの高さが31メートルを超えるもの

(6) 前各号に掲げるもののほか、別表第7に定める数量の1,000倍以上の紙類等を貯蔵し、又は取り扱う指定可燃物貯蔵取扱所

2 前項第1号及び第4号から第4号の3まで(スタジオ部分に限る。)の規定により設けるスプリンクラーヘッドは、取付け面の高さが6メートルを超える部分に設けるものにあつては、開放型とし、かつ、スタジオ部分の天井又は小屋裏に、その各部分から1のスプリンクラーヘッドまでの水平距離が1.7メートル以下となるよう設けるものとする。

3 前項に規定するもののほか、第1項の規定により設けるスプリンクラー設備は、令第12条第2項及び第3項の規定の例により設置し、及び維持しなければならない。

4 第1項又は令第12条第1項の規定により設けるスプリンクラー設備に附置する非常電源は、前条第3項の規定の例により設けること。

(水噴霧消火設備等に関する基準)

第40条 次の表の左欄に掲げる防火対象物又はその部分には、水噴霧消火設備、泡消火設備、不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備又は粉末消火設備のうち、それぞれ当該右欄に掲げるもののいずれかを設けなければならない。

防火対象物又はその部分

消火設備

令別表第1(13)項イに掲げる防火対象物又はその部分のうち、次に掲げるもの

1 延面積が700平方メートル以上の防火対象物(駐車するすべての車両が同時に屋外に出ることができる構造のものを除く。)

2 吹き抜け部分を共有する防火対象物の2以上の階で、駐車の用に供する部分の床面積の合計が200平方メートル以上のもの

水噴霧消火設備、泡消火設備、不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備又は粉末消火設備

令別表第1各項に掲げる防火対象物に存する場所のうち、次に掲げるもの

1 油入機器を使用する特別高圧変電設備のある場所

2 油入機器を使用する全出力1,000キロワット以上の高圧又は低圧の変電設備のある場所

3 全出力1,000キロワット以上の燃料電池発電設備又は内燃機関を原動力とする発電設備のある場所

4 前3号以外の無人の燃料電池発電設備、変電設備又は内燃機関を原動力とする発電設備のある場所

不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備又は粉末消火設備

令別表第1各項に掲げる防火対象物の冷凍室又は冷蔵室の部分で、床面積の合計が500平方メートル以上のもの

不活性ガス消火設備、又はハロゲン化物消火設備

地盤面からの高さが31メートルを超える階に存する部分のうち、次に掲げるもの

1 通信機器室、電子計算機室、電子顕微鏡室その他これらに類する室

2 発電機、変圧器その他これらに類する電気設備が設置されている場所

不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備又は粉末消火設備

別表第7に定める数量の1,000倍以上の紙類等を貯蔵し、又は取り扱う指定可燃物貯蔵取扱所

水噴霧消火設備、泡消火設備、不活性ガス消火設備又はハロゲン化物消火設備

2 前項の規定により無人変電設備のある場所に設ける不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備又は粉末消火設備は、移動式以外のものでなければならない。

3 前項に規定するもののほか、第1項の規定により設ける水噴霧消火設備、泡消火設備、不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備又は粉末消火設備は、令第14条から第18条までの規定の例により設置し、及び維持しなければならない。

4 第1項又は令第13条第1項の規定により設ける水噴霧消火設備又は泡消火設備に附置する非常電源は、第38条第3項の規定の例により設けること。

5 第1項の表別表第7に定める数量の1,000倍以上の紙類等を貯蔵し、又は取り扱う指定可燃物貯蔵取扱所の項に掲げる指定可燃物貯蔵取扱所にスプリンクラー設備を令第12条の規定の例により設置したときは、同項の規定にかかわらず、当該設備の有効範囲内の部分については、同項右欄に掲げる消火設備を設置することを要しない。

(動力消防ポンプ設備に関する基準)

第40条の2 令別表第1に掲げる建築物(耐火建築物(建築基準法第2条第9号の2に規定する耐火建築物をいう。)及び準耐火建築物(同条第9号の3に規定する準耐火建築物をいう。)を除く。)が同一敷地内に2以上ある場合において、当該建築物の延べ面積の合計(屋内消火栓設備、スプリンクラー設備、水噴霧消火設備、泡消火設備、不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備、粉末消火設備又は屋外消火栓設備が、第38条から前条まで及び令第11条から第19条までの規定の例により設置され、かつ、維持されている部分の床面積を除く。)が3,000平方メートル以上となるときは、動力消防ポンプ設備を設けなければならない。

2 前項に規定する動力消防ポンプ設備は、令第20条第2項から第5項までの規定の例により設置し、及び維持しなければならない。

(自動火災報知設備に関する基準)

第41条 次に掲げる防火対象物には、自動火災報知設備を設けなければならない。

(1) 令別表第1(5)項ロに掲げる防火対象物(主要構造部を耐火構造としたもの又は建築基準法第2条第9号の3イ若しくはロのいずれかに該当するものを除く。)で延面積が200平方メートル以上のもの

(2) 令別表第1(16)項ロに掲げる防火対象物(主要構造部を耐火構造としたもの又は建築基準法第2条第9号の3イ若しくはロのいずれかに該当するものを除く。)のうち、2階以上の階を同表(5)項ロに掲げる用途に供するもので、延面積が300平方メートル以上のもの

(3) 令別表第1(16)項ロに掲げる防火対象物で、延面積が1,000平方メートル以上のもの

(4) 前各号に掲げるもののほか、別表第7に定める数量の500倍以上の紙類等を貯蔵し、又は取り扱う指定可燃物貯蔵取扱所

2 前項の規定により設ける自動火災報知設備は、令第21条第2項及び第3項の規定の例により設置し、及び維持しなければならない。

3 第1項または令第21条第1項の規定により延面積が600平方メートル(当該防火対象物の主要な出入口からその内部を見とおすことができるものにあつては1,000平方メートル)以上の防火対象物に設ける自動火災報知設備は、天井の屋内に面する部分と天井裏の部分をそれぞれ異なる警戒区域としなければならない。

4 次に掲げる防火対象物又はその部分に設置する自動火災報知設備については、省令第23条第4項第1号ヘに掲げる部分に感知器を設けなければならない。

(1) 小規模特定用途複合防火対象物(主要構造部を耐火構造としたもの又は建築基準法第2条第9号の3イ若しくはロのいずれかに該当するものを除く。次号において同じ。)の部分のうち、令別表第1(5)項ロに掲げる用途に供する部分の床面積の合計が200平方メートル以上のもの

(2) 小規模特定用途複合防火対象物で、2階以上の階を令別表第1(5)項ロに掲げる用途に供するもの

(3) 小規模特定用途複合防火対象物で、延べ面積が1,000平方メートル以上のもの

5 前項の規定により設ける自動火災報知設備について、省令第24条第5号、第5号の2又は第8号の2の規定を適用する場合においては、同条第5号ロ及びハ中「その部分(前条第4項第1号ヘに掲げる部分を除く。)」とあるのは「その部分」と、同号ニ中「その階(前条第4項第1号ヘに掲げる部分を除く。)」とあるのは「その階」と、同条第5号の2ロ(イ)及び(ロ)中「その部分(前条第4項第1号ヘに掲げる部分を除く。)」とあるのは「その部分」と、同条第8号の2イ中「その階(前条第4項第1号ヘに掲げる部分を除く。)」とあるのは「その階」と読み替えるものとする。

6 前2項の規定は、第4項に規定する自動火災報知設備に代えて特定小規模施設における必要とされる防火安全性能を有する消防の用に供する設備等に関する省令(平成20年総務省令第156号。第55条の5の4において「特定小規模施設省令」という。)第3条第1項の特定小規模施設用自動火災報知設備及び複合型居住施設における必要とされる防火安全性能を有する消防の用に供する設備等に関する省令(平成22年総務省令第7号。第55条の5の4において「複合型居住施設省令」という。)第3条第1項の複合型居住施設用自動火災報知設備を用いる場合については、それぞれ準用する。

第42条及び第43条 削除

(非常警報設備に関する基準)

第43条の2 令別表第1(10)項に掲げる防火対象物のうち、地下に設置する車両の停車場には、非常ベル及び放送設備又は自動式サイレン及び放送設備を設けなければならない。

2 前項並びに令第24条第2項及び第3項の規定により設ける放送設備については、第55条の2の2第1項第1号第3号及び第4号に掲げる防火対象物の各階に設ける起動装置に、防災センター等と通話することができる装置を附置すること。ただし、起動装置を非常電話とする場合にあつては、この限りでない。

3 前2項の規定により設ける非常警報設備は、令第24条第4項及び第5項の規定の例により設置し、及び維持しなければならない。

(避難器具に関する基準)

第44条 令別表第1(1)項から(4)項まで及び(7)項から(16)項までに掲げる防火対象物の6階以上の階で、収容人員が30人以上のものには、避難器具を設けなければならない。

2 前項の規定により設ける避難器具は、次に掲げる区分に従い、令第25条の規定の例により設置し、及び維持しなければならない。

(1) 令別表第1(13)項及び(14)項に掲げる防火対象物にあつては、令第25条第1項第3号の区分により適応するものとされる避難器具

(2) 前号に掲げる防火対象物以外の防火対象物にあつては、令第25条第1項各号の区分により当該用途に該当するものとして、当該各号に適応するものとされる避難器具

(誘導灯に関する基準)

第45条 次の各号に掲げる防火対象物には、当該各号に定める誘導灯を設けなければならない。ただし、避難が容易であると認められるもので、省令第28条の2第1項又は第2項の規定の例により誘導灯を設置することを要しないとされた部分については、この限りでない。

(1) 令別表第1(7)項に掲げる防火対象物(夜間(日没時から日出時までの時間をいう。以下この条において同じ。)において授業を行う課程を置くものに限る。)で、延べ面積が300平方メートル以上のもの 避難口誘導灯及び通路誘導灯

(2) 令別表第1(12)項に掲げる防火対象物で、延べ面積が300平方メートル以上のもの 避難口誘導灯

2 前項の規定により設ける避難口誘導灯(同項ただし書の規定を適用して省令第28条の2第1項第3号ハに規定する燐光等により光を発する誘導標識を設けるときは、当該誘導標識)及び通路誘導灯は、令第26条第2項各号(第3号を除く。)の規定の例により設置し、及び維持しなければならない。

3 小規模特定用途複合防火対象物の部分のうち、令別表第1(7)項に掲げる用途に供する部分(夜間において授業を行う課程を置くものに限る。)の床面積の合計が300平方メートル以上のものには、省令第28条の2第1項第5号及び第2項第4号に掲げる部分に避難口誘導灯及び通路誘導灯を設けなければならない。

4 小規模特定用途複合防火対象物の部分のうち、令別表第1(12)項に掲げる用途に供する部分の床面積の合計が300平方メートル以上のものには、省令第28条の2第1項第5号に掲げる部分に避難口誘導灯を設けなければならない。

(排煙設備に関する基準)

第45条の2 令別表第1(1)項、(3)項、(5)項から(9)項まで、(11)項、(12)項及び(14)項から(16)項までに掲げる防火対象物の地下4階以下の階で、駐車の用に供する部分の床面積が1,000平方メートル以上のもの(規則で定めるものを除く。)には、排煙設備を設けなければならない。

2 前項の規定により設ける排煙設備は、令第28条第2項の規定の例により設置し、及び維持しなければならない。

3 第1項及び令第28条第1項(第2号を除く。)の規定により設ける排煙設備(地下4階以下の階で、駐車の用に供する部分の床面積が1,000平方メートル以上のものに設けるものに限る。)は、規則で定める技術上の基準によらなければならない。

4 第1項又は令第28条第1項の規定により設ける排煙設備に附置する非常電源は、第38条第3項の規定の例によるものとする。

(連結送水管に関する基準)

第46条 次の各号に掲げる防火対象物の部分には、連結送水管を設けなければならない。

(1) 令別表第1(2)項、(4)項、(10)項及び(13)項に掲げる防火対象物の地階または無窓階(1階及び2階を除く。)で、床面積が1,000平方メートル以上のもの

(2) 令別表第1に掲げる建築物の屋上で、回転翼航空機の発着場または自動車駐車場の用途に供するもの

2 連結送水管の放水口は、前項第1号に掲げる階にあつてはその各部分から、同項第2号に掲げる屋上にあつては屋上の主たる用途に供する部分の各部分から、それぞれ1の放水口までの水平距離が50メートル以下となるように設けなければならない。

3 第1項の規定により設ける連結送水管は、令第29条第2項の規定の例により設置し、及び維持しなければならない。

4 第1項第1号及び令第29条第1項各号(第3号を除く。)の規定により設ける連結送水管には、その屋上に1以上の放水口を設けなければならない。

(非常コンセント設備に関する基準)

第46条の2 令別表第1(1)項から(16)項までに掲げる防火対象物の地下4階以下の階で、当該地下4階以下の階の床面積の合計が千平方メートル以上のものには、非常コンセント設備を設けなければならない。

2 前項の規定により設ける非常コンセントは、地下4階以下の階ごとに、その階の各部分から1の非常コンセントまでの水平距離が50メートル以下となり、かつ、階段室、非常用エレベーターの乗降ロビーその他これらに類する場所で消防隊が有効に消火活動を行うことができる位置に設けるものとする。

3 前項に規定するもののほか、第1項の規定により設ける非常コンセント設備は、令第29条の2第2項(第1号を除く。)の規定の例により設置し、及び維持しなければならない。

4 第1項又は令第29条の2第1項の規定により設ける非常コンセント設備に附置する非常電源は、第38条第3項の規定の例によるものとする。

(無線通信補助設備に関する基準)

第46条の3 令別表第1(1)項から(16)項までに掲げる防火対象物のうち、地階の階数が4以上で、かつ、地階の床面積の合計が3,000平方メートル以上のものの地階には、無線通信補助設備を設けなければならない。

2 前項の規定により設ける無線通信補助設備は、令第29条の3第2項の規定の例により設置し、及び維持しなければならない。

(基準の特例)

第47条 この章の規定は、消防用設備等について消防長が、防火対象物の位置、構造若しくは設備の状況から判断して、この章の規定による消防用設備等の技術上の基準によらなくとも、火災の発生若しくは延焼のおそれが著しく少なく、かつ、火災等の災害による被害を最小限に止めることができると認めるとき、または予想しない特殊の消防用設備等その他の設備を用いることにより、この章の規定による消防用設備等の技術上の基準による場合と同等以上の効力があると認めるときにおいては、適用しない。

第6章 避難及び防火の管理等

(劇場等の客席)

第48条 劇場等の屋内の客席は、次に掲げる基準によらなければならない。

(1) いすは、床に固定すること。

(2) いす背の間隔(いす背がない場合にあつては、いす背に相当するいすの部分の間隔とする。次条において同じ。)は80センチメートル以上とし、いす席の間隔(前席の最後部と後席の最前部との間の水平距離をいう。以下この条において同じ。)は35センチメートル以上とし、座席の幅は42センチメートル以上とすること。

(3) 立席の位置は、客席の後方とし、その奥行きは、1.5メートル(立見専用とするものにあつては、2.4メートル)以下とすること。

(4) 客席の最前部(最下階にあるものを除く。)及び立席を設ける部分とその他の部分との間には、高さ75センチメートル以上の手すりを設けること。

(5) 客席の避難通路は、次によること。

 いす席を設ける客席の部分には、横に並んだいす席の基準席数(8席にいす席の間隔が35センチメートルを超える1センチメートルごとに1席を加えた席数(20席を超える場合にあつては、20席とする。)をいう。以下この条において同じ。)以下ごとに、その両側に縦通路を保有すること。ただし、基準席数に2分の1を乗じて得た席数(1席未満の端数がある場合は、その端数を切り捨てる。)以下ごとに縦通路を保有する場合にあつては、片側のみとすることができる。

 の縦通路の幅は、0.6センチメートルに当該通路のうち避難の際に通過すると想定される人数が最大となる地点での当該通過人数を乗じて得た幅員(以下この条において「算定幅員」という。)以上とすること。ただし、当該通路の幅は、80センチメートル(片側のみがいす席に接する縦通路にあつては、60センチメートル)未満としてはならない。

 いす席を設ける客席の部分には、縦に並んだいす席20席以下ごとに、及び最下階にある客席の部分の最前部に算定幅員以上の幅員を有する横通路を保有すること。ただし、当該通路の幅は、1メートル未満としてはならない。

 ます席を設ける客席の部分には、ます席2ます以下ごとに幅40センチメートル以上の縦通路又は横通路のいずれかを保有すること。

 大入場を設ける客席の部分には、客席の幅3メートル以下ごとに幅35センチメートル以上の縦通路を保有すること。

 からまでの規定により保有する縦通路及び横通路は、いずれも客席の避難口(出入口を含む。以下同じ。)に直通させること。

第49条 劇場等の屋外の客席は、次に掲げる基準によらなければならない。

(1) いすは、床に固定すること。

(2) いす背の間隔は75センチメートル以上とし、座席の幅は42センチメートル以上とすること。ただし、いす背がなく、かつ、いす座が固定している場合にあつては、いす背の間隔を70センチメートル以上とし、座席の幅を40センチメートル以上とすることができる。

(3) 立席には、奥行き3メートル以下ごとに、及び当該立席部と横通路の境界に、高さ1.1メートル以上の手すりを設けること。

(4) 客席の避難通路は、次によること。

 いす席を設ける客席の部分には、横に並んだいす席10席(いす背がなく、かつ、いす座が固定している場合においては20席)以下ごとに、その両側に幅80センチメートル以上の縦通路を保有すること。ただし、5席(いす背がなく、かつ、いす座が固定している場合においては10席)以下ごとに縦通路を保有する場合にあつては、片側のみとすることができる。

 いす席を設ける客席の部分には、幅1メートル以上の通路を、各座席から歩行距離15メートル以下でその1に達し、かつ、歩行距離40メートル以下で避難口に達するように保有すること。

 立席を設ける客席の部分には、当該客席の部分の幅6メートル以下ごとに幅1.5メートル以上の縦通路を、奥行き6メートル以下ごとに幅1メートル以上の横通路を保有すること。

 ます席を設ける客席の部分には、幅50センチメートル以上の通路を、各ますがその一に接するように保有すること。

 ます席を設ける客席の部分には、幅1メートル以上の通路を各ますから歩行距離10メートル以内でその一に達するように保有すること。

 大入場を設ける客席の部分には、当該客席の部分の幅4メートル以下ごとに幅50センチメートル以上の縦通路を、奥行き4メートル以下ごとに幅50センチメートル以上の横通路をそれぞれ保有すること。

(基準の特例)

第49条の2 劇場等の屋内又は屋外の客席について、消防長がその防火対象物の位置、構造、設備、収容人員、使用形態、避難口その他の避難施設の配置等及びこれらの状況により予測される避難に必要な時間から判断して避難上支障がないと認めるときは、前2条の規定によらないことができる。

(キャバレー等及び飲食店の客席)

第50条 キャバレー、カフェー、ナイトクラブその他これらに類するもの(以下「キャバレー等」という。)及び飲食店が存する階のうち、当該用途に供する店舗ごとの客席の床面積が150平方メートル以上の店舗の客席には、有効幅員1.6メートル(300平方メートル未満の飲食店にあつては、1.2メートル)以上の避難通路を設け、かつ、いす席、テーブル席又はボックス席7個以上を通過しないで、その一に達するようにしなければならない。

(ディスコ等の避難管理)

第50条の2 ディスコ、ライブハウス、カラオケボックスその他これらに類するもの(以下「ディスコ等」という。)の関係者は、非常の際速やかに特殊照明及び音響を停止するとともに、避難上有効な明るさを保たなければならない。

(個室型店舗の避難管理)

第50条の2の2 カラオケボックス、インターネットカフェ(省令第5条第2項第1号に規定する店舗のうち、インターネットを利用させる役務を提供する業務を営むものをいう。)、漫画喫茶(省令第5条第2項第1号に規定する店舗のうち、漫画を閲覧させる役務を提供する業務を営むものをいう。)、テレフォンクラブ(省令第5条第2項第2号に規定する店舗をいう。)、個室ビデオ(省令第5条第2項第3号に規定する店舗をいう。)その他遊興のための設備又は物品を個室(これに類する施設を含む。)において客に利用させる役務を提供する業務を営む店舗(以下「個室型店舗」という。)の関係者は、避難通路の通行を妨げないようにするため、避難通路に面して設ける遊興の用に供する個室の戸(外開きに限る。)を開放した場合において自動的に閉鎖するものとすることにより、避難上有効に管理しなければならない。ただし、当該戸を開放しても避難通路の幅員を十分に確保できるものその他の避難上支障がないと認められるものにあつては、この限りでない。

(百貨店等、地下街又は展示場の避難通路等)

第51条 百貨店等の階又は地下街の物品販売業を営む店舗の一の構えで、その売場又は展示部分の床面積が600平方メートル以上のものには、1.8メートル(売場又は展示部分の床面積が150平方メートル以上300平方メートル未満のものにあつては1.2メートル、300平方メートル以上600平方メートル未満のものにあつては1.6メートル)以上の幅員の主要避難通路を保有しなければならない。

2 前項の主要避難通路は、地階、避難階及び消防長が避難上必要があると認めて指定した階にあつては、前項の幅員に次の表の左欄に掲げる床面積に応じて右欄に掲げる数値を加算した幅員以上としなければならない。

売場又は展示場の床面積

幅員

1,500平方メートル以上3,000平方メートル未満

0.2メートル

3,000平方メートル以上

0.7メートル

3 前2項に規定する主要避難通路は、避難口に有効に通じさせるとともに色別等により他の部分と区分しておかなければならない。

4 第1項に規定する売場又は展示部分の床面積が600平方メートル以上のものには、避難上必要な位置に、幅員1.2メートル以上の補助避難通路を主要避難通路又は避難口に有効に通ずるよう保有しなければならない。

5 百貨店等で、その売場の床面積の合計が3,000平方メートル以上のものの屋上には、一時避難のための広場を有効に保有しなければならない。

(基準の特例)

第51条の2 次の各号に掲げる防火対象物の客席又は避難通路について、消防長がその防火対象物の位置、構造、設備、収容人員、使用形態、避難施設の配置等及びこれらの状況から予測される避難に必要な時間から判断して避難上支障がないと認めるときは、当該各号の規定によらないことができる。

(1) 劇場等の屋内又は屋外の客席 第48条又は第49条

(2) キャバレー等又は飲食店の客席 第50条

(3) 百貨店等の階又は地下街の物品販売業を営む店舗の一の構えの補助避難通路 前条第4項

(避難経路図の掲出)

第52条 旅館、ホテル又は宿泊所には、宿泊室の見やすい場所に、当該宿泊室から屋外へ通ずる避難経路を明示した避難経路図を掲出しなければならない。

(劇場等の定員)

第53条 劇場等の関係者は、次の各号に定めるところにより、収容人員の適正化に努めなければならない。

(1) 客席の部分ごとに次のからまでによつて算定した数の合計数(以下「定員」という。)をこえて客を入場させないこと。

 固定式のいす席を設ける部分については、当該部分にあるいす席の数に対応する数。この場合において、長いす式のいす席にあつては、当該いす席の正面幅を40センチメートルで除して得た数(1未満のは数は、切り捨てるものとする。)とする。

 立席を設ける部分については、当該部分の床面積を0.2平方メートルで除して得た数

 すわり席を設ける部分については、当該部分の床面積を0.3平方メートルで除して得た数

(2) 客席内の避難通路に客を収容しないこと。

(3) のます席には、屋内の客席にあつては7人以上、屋外の客席にあつては10人以上の客を収容しないこと。

(4) 出入口その他公衆の見やすい場所には、当該劇場等の定員を記載した表示板を設けるとともに、入場した客の数が定員に達したときは、直ちに満員札を掲げること。

(火災の予防又は避難に支障となる物件を置くこと等の行為の禁止)

第53条の2 何人も、令別表第1に掲げる防火対象物において、みだりに次に掲げる行為をしてはならない。

(1) 避難口、廊下、階段、避難通路その他避難のために使用する施設(以下「避難施設」という。)に、火災の予防又は避難に支障となる施設を設け、又は物件を置くこと。

(2) 防火設備の閉鎖又は作動に支障となる施設を設け、又は物件を置くこと。

(3) 消防用設備等又は法第17条第3項に規定する特殊消防用設備等(以下「特殊消防用設備等」という。)の感知、操作、散水その他の機能に支障となる施設を設け、又は物件を置くこと。

(不特定の者が出入りする店舗等の避難の管理)

第53条の3 不特定の者が出入りする店舗等(劇場等、性風俗関連特殊営業(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和23年法律第122号)第2条第5項に規定する性風俗関連特殊営業をいう。)その他これらに類する営業を営む店舗(劇場等、物品販売店舗並びに旅館及びホテルその他これらに類するもの(以下この条において「旅館等」という。)を除く。以下同じ。)、キャバレー等、遊技場、料理店、飲食店、ディスコ等、個室型店舗(カラオケボックスを除く。)、百貨店等、旅館等又はサウナ浴場その他これらに類するものをいう。以下同じ。)が存する階の関係者は、訓練その他避難に必要な管理に際し、当該不特定の者が出入りする店舗等が存する階の位置、構造、設備、収容人員、使用形態、避難施設の配置等の状況から予測される避難に必要な時間を算定し、その結果の活用に努めなければならない。

(避難施設の管理)

第54条 令別表第1に掲げる防火対象物の関係者は、避難施設を次に定めるところにより、有効に管理しなければならない。

(1) 避難施設には、火災の予防又は避難に支障となる施設を設け、又は物件を置かないこと。

(2) 避難施設の床面は、避難に際し、つまづき、すべり等を生じないように維持すること。

(3) 避難口又は地上に通ずる主たる通路に設ける戸は、容易に開放できる外開き戸とし、開放した場合において、廊下、階段等の幅員を有効に保有できるものとすること。ただし、劇場等以外の令別表第1に掲げる防火対象物について避難上支障がないと認められる場合においては、内開き戸以外の戸とすることができる。

(4) 前号の戸は、公開時間又は従業時間中は、規則で定める方法以外の方法で施錠してはならない。

(5) 階段には、敷物の類を敷かないこと。ただし、消防長が定める基準に適合する場合は、この限りでない。

(一時的に不特定の者が出入りする店舗等として使用する場合の準用)

第55条 防火対象物又はその部分を一時的に不特定の者が出入りする店舗等として使用する場合については、第48条から第50条の2の2まで、第51条から前条まで及び次条のうち、当該不特定の者が出入りする店舗等に係る規定を準用する。

(防火設備の管理)

第55条の2 令別表第1に掲げる防火対象物の関係者は、火災が発生したとき延焼を防止し、又は避難上の安全若しくは有効な消防活動を確保するため、防火設備を次に定めるところにより、管理しなければならない。

(1) 防火設備は、常時閉鎖又は作動できるようその機能を有効に保持し、かつ、閉鎖又は作動に支障となる施設を設け、又は物件を置かないこと。

(1の2) 防火設備は、火災により生じる圧力、外気の気流等の影響により閉鎖又は作動に支障を生じないようにすること。

(2) 防火区画の防火設備(遮熱力のあるものを除く。)に近接して、延焼の媒介となる可燃性物件を置かないこと。

(3) 風道に設ける防火設備は、容易に点検できる構造とし、その機能を有効に保持すること。

2 旅館、ホテル、宿泊所又は病院の階段に設ける防火設備は、夜間時に閉鎖又は作動状態を保持しなければならない。ただし、火災時の煙により自動的に閉鎖又は作動するものにあつては、この限りでない。

(防火管理者)

第55条の3 次に掲げる防火対象物で令第1条の2第3項に定めるもの以外のもの(管理について権原が分かれているものにあつては、当該部分)の管理について権原を有する者は、法第8条第1項並びに令第2条、第3条(第1項第2号及び第3項を除く。)及び第3条の2の規定の例により、令第3条第1項第1号イからニまでのいずれかに該当する者のうちから防火管理者を定め、必要な業務を行わせなければならない。

(1) 同一敷地内の屋外タンク貯蔵所又は屋内貯蔵所で、その貯蔵する危険物の数量の合計が指定数量の1,000倍以上のもの

(2) 指定可燃物を貯蔵し、又は取り扱う防災対象物で床面積の合計が1,500平方メートル以上のもの

(3) 50台以上の車両を収容する屋内駐車場

(4) 令別表第1(10)項に掲げる車両の停車場のうち、地階に乗降場を有するもの

2 前項に定める権限を有する者は、同項の規定により防火管理者を定めたとき、又はこれを解任したときは、その旨を遅滞なく消防長に届け出なければならない。

3 第1項第1号の防火対象物を有する事業所及び法第14条の4の規定に基づく事業所の管理について権原を有する者は、当該各事業所間において、災害防止に関し相互に協力しなければならない。

(自衛消防訓練等)

第55条の4 令別表第1に掲げる防火対象物の管理について権原を有する者は、火災、地震その他の災害が発生した場合の当該防火対象物における初期消火、通報連絡、避難誘導、消防隊への情報提供その他の自衛消防の活動(以下「自衛消防活動」という。)を効果的に行うため自衛消防の組織を定め、自衛消防活動に係る訓練(以下「自衛消防訓練」という。)を行うよう努めなければならない。

2 令第1条の2第3項第1号及び第55条の3第1項に規定する防火対象物の防火管理者は、防火管理に係る消防計画に基づき自衛消防訓練を実施したときは、規則で定めるところにより、その実施結果記録を作成し、これを保存しなければならない。

3 統括防火管理者は、全体についての消防計画に基づき自衛消防訓練を実施したときは、規則で定めるところにより、その実施結果記録を作成し、これを保存しなければならない。

(自衛消防隊)

第55条の5 次に掲げる防火対象物(第9号から第11号までにあつては、令別表第1(5)項ロに掲げる防火対象物の用途に供される部分を除く。)の管理について権原を有する者は、規則で定めるところにより、自衛消防の活動に必要な人員及び装備を有する自衛消防隊を組織し、訓練を行わせなければならない。

(1) 令別表第1(16の2)項に掲げる防火対象物で、床面積の合計が3,000平方メートル以上のもの

(2) 令別表第1(5)項イに掲げる防火対象物(同一敷地内に管理について権原を有する者が同一の者である防火対象物が2以上ある場合は、1の防火対象物とみなす。以下次号第4号及び第7号において同じ。)で、延べ面積が3,000平方メートル以上のもの

(3) 令別表第1(2)項又は(3)項に掲げる防火対象物で、延べ面積が3,000平方メートル以上あり、かつ、収容人員が300人以上のもの

(4) 令別表第1(4)項又は(12)項に掲げる防火対象物で、延べ面積が5,000平方メートル以上のもの

(5) 令別表第1(1)項に掲げる防火対象物で、延べ面積が1万平方メートル以上のもの又は収容人員が2,000人以上のもの

(6) 令別表第1(13)項イに掲げる防火対象物で、延べ面積が1万平方メートル以上のもの

(7) 令別表第1(6)項イに掲げる防火対象物で、延べ面積が1万平方メートル以上あり、かつ、収容人員が500人以上のもの

(8) 令別表第1(15)項に掲げる防火対象物で、延べ面積が3万平方メートル以上のもの

(9) 令別表第1(16)イに掲げる防火対象物で、前各号の一に該当する用途、規模及び収容人員が存するもの又はその延べ面積が1万平方メートル(同表(5)項ロに掲げる防火対象物の用途に供される部分が存するものは、当該部分を除く部分の床面積の合計が1万平方メートル)以上のもの

(10) 令別表第1(16)項ロに掲げる防火対象物で、第4号(同表(4)項に掲げるものを除く。)第6号若しくは第8号の用途及び規模が存するもの又はその延べ面積が3万平方メートル(同表(5)項ロに掲げる防火対象物の用途に供される部分が存するものは、当該部分を除く部分の床面積の合計が3万平方メートル)以上のもの

(11) 前各号に掲げるもののほか、法第8条の2で定める高層建築物(令別表第1(5)項ロに掲げるものを除く。)で、延べ面積が2万平方メートル(同表(16)項ロの防火対象物で同表(5)項ロに掲げる防火対象物の用途に供される部分が存するものは、当該部分を除く部分の床面積の合計が2万平方メートル)以上のもの

(12) 第55条の3第1項第1号又は第2号に掲げる防火対象物(前各号に掲げる防火対象物に在するものを除く。)

第7章 住宅における防火安全の確保

(住宅防火対策の推進)

第55条の5の2 消防長は、住宅火災を予防し、人命の安全を確保するため、関係機関、団体等と密接な連携を図り、次に掲げる事項の推進に努めるものとする。

(1) 防火意識の高揚に関すること。

(2) 高齢者等の人命の安全確保に関すること。

(3) 住宅の防火性能の向上に関すること。

(4) 放火火災を予防するための環境整備に関すること。

(5) その他住宅火災の予防に必要な措置に関すること。

2 消防長は、町民が行う住宅火災を予防するための自主的活動に対し、積極的に指導及び助言を行うものとする。

(住宅火災の予防)

第55条の5の3 町民は、前条第1項各号(第3号を除く。)に掲げる事項に配慮し、住宅火災の予防に努めなければならない。

2 町民は、前条第1項第3号に掲げる事項に配慮し、次に掲げる事項の実施に努めなければならない。

(1) 消火器、住宅用スプリンクラー設備(住宅の火災により生ずる熱、煙又は炎を利用して自動的に火災の発生を感知し、閉鎖型スプリンクラーヘッド又は開放型スプリンクラーヘッドから水又は消火性能を有する薬剤を放出することにより、火災を有効に消火し、又は抑制することができるものをいう。)その他の初期消火に必要な機械器具又は設備の設置及び維持管理

(2) 防炎性を有する寝具、衣類、カーテン及びじゅうたんその他の物品の使用

(3) 前2号に掲げるもののほか、住宅の防火性能を向上させるために必要な措置

(住宅用火災警報器の設置等)

第55条の5の4 住宅(法第9条の2第1項に規定する住宅をいう。以下同じ。)の関係者は、規則で定める基準に従い、住宅において発生した火災を感知し警報を発する機械器具で規則で定めるもの(以下「住宅用火災警報器」という。)を設置し、及び維持しなければならない。

2 前項の規定にかかわらず、次の各号に掲げるときは、当該各号に定める設備の有効範囲内の住宅の部分について住宅用火災警報器を設置しないことができる。

(1) 住宅用火災警報器を規則で設置し、及び維持しなければならないとされる住宅の部分(以下この項において「設置維持義務部分」という。)にスプリンクラー設備(標示温度が75度以下で種別が一種の閉鎖型スプリンクラーヘッドを備えているものに限る。)第39条又は令第12条に定める技術上の基準に従い、又は当該技術上の基準の例により設置したとき。

(2) 設置維持義務部分に自動火災報知設備(令第21条第3項の規定によりスプリンクラー設備、水噴霧消火設備又は泡消火設備を設置した場合を含む。)第41条又は令第21条に定める技術上の基準に従い、又は当該技術上の基準の例により設置したとき。

(3) 設置維持義務部分に共同住宅用スプリンクラー設備を特定共同住宅等における必要とされる防火安全性能を有する消防の用に供する設備等に関する省令(平成17年総務省令第40号。以下「特定共同住宅等省令」という。)第3条第3項第2号に定める技術上の基準に従い、又は当該技術上の基準の例により設置したとき。

(4) 設置維持義務部分に共同住宅用自動火災報知設備を特定共同住宅等省令第3条第3項第3号に定める技術上の基準に従い、又は当該技術上の基準の例により設置したとき。

(5) 設置維持義務部分に住戸用自動火災報知設備を特定共同住宅等省令第3条第3項第4号に定める技術上の基準に従い、又は当該技術上の基準の例により設置したとき。

(6) 設置維持義務部分に特定小規模施設用自動火災報知設備を特定小規模施設省令第3条第2項及び第3項に定める技術上の基準に従い、又は当該技術上の基準の例により設置したとき。

(7) 設置維持義務部分に複合型居住施設用自動火災報知設備を複合型居住施設省令第3条第2項に定める技術上の基準に従い、又は当該技術上の基準の例により設置したとき。

(8) 前各号に定めるもののほか、住宅用火災警報器に類する機械器具又は設備で住宅用火災警報器(規則で定める基準に従い設置されたものに限る。)と同等の性能を有するものを設置したとき。

3 消防長は、必要と認めるときは、現に販売され、又は設置されている住宅用火災警報器の性能について調査することができる。

4 前項の規定による調査を行うに当たっては、消防長は、調査しようとする住宅用火災警報器を販売する者又は調査しようとする住宅用火災警報器が現に設置されている住宅の所有者若しくは占有者の同意を得なければならない。

第7章の2 消防設備業

(消防設備業者の責務)

第55条の5の5 消防用設備等(令第7条に規定する簡易消火用具、非常警報器具及び消防用水(防火水槽に代わる貯水池その他の用水に限る。)を除く。)、法第17条第3項に規定する特殊消防用設備等、住宅用火災警報器その他規則で定めるもの(以下「消防設備機器」という。)の工事、整備、点検又は販売(以下「消防設備業」という。)を営む者(以下「消防設備業者」という。)は、その事業活動を誠実に行い、火災の予防に努めなければならない。

2 消防設備業者は、その事業活動に関して次に掲げる行為(以下「火災予防上不適当な行為」という。)を行ってはならない。

(1) 防火対象物の関係者が、法、令又はこの条例の規定に基づき消防設備機器を設置し、又は維持管理する場合において、当該防火対象物における消防設備機器の設置又は維持管理の状況を、これらの規定に適合しないものとする行為

(2) 防火対象物の関係者が、自主的に消防設備機器を設置し、又は維持管理する場合において、当該防火対象物における消防設備機器の設置又は維持管理の状況を、法又はこの条例の趣旨に反し、かつ、火災の予防、警戒、発見、通報、消火若しくは拡大の防止又は避難若しくは消防活動に支障を及ぼすと認められるものとする行為

(火災予防上不適当な行為を行っている疑いがあると認められる消防設備業者に関する調査)

第55条の5の6 消防長は、消防設備業者が、火災予防上不適当な行為を行っている疑いがあると認めるときは、その実態につき、必要な調査を行うことができる。

(指導及び勧告)

第55条の5の7 消防長は、第55条の5の5第2項の規定に違反している消防設備業者があるときは、その者に対し、当該違反している事項を是正するよう指導し、及び勧告することができる。

(公表)

第55条の5の8 消防長は、消防設備業者が前条の規定による勧告に従わないときは、その旨を公表することができる。

2 消防長は、前項の規定による公表をしようとする場合は、前条の規定による勧告を受けた者に対し、意見を述べ、証拠を提示する機会を与えるものとする。

第8章 雑則

(防火対象物の工事等計画の届出等)

第56条 一時的な使用のために行う場合を除き、次の各号に掲げる行為をしようとする者は、当該行為に着手する日の7日前までに、規則で定めるところによりその旨を消防長に届け出なければならない。ただし、建築基準法第6条第1項及び第6条の2第1項の確認を受けた場合並びに同法第18条第2項の通知をした場合(同法第87条第1項において準用する場合を含む。)は、この限りでない。

(1) 令別表第1各項((19)項及び(20)項を除く。次条において同じ。)に掲げる防火対象物のうち令第10条第1項各号若しくは令第21条第1項第1号(令別表第1(13)項ロに掲げる防火対象物を除く。)第3号及び第7号に掲げる防火対象物(令第10条第1項第5号に掲げる部分を有する防火対象物を含む。)又はその部分(以下「指定防火対象物等」という。)の建築(建築基準法第2条第13号に規定する建築をいい、増築しようとする場合においては、防火対象物が増築後において指定防火対象物等となる場合を含む。)

(2) 指定防火対象物等の修繕、模様替え、間取り又は天井高さの変更その他これらに類する工事

(3) 前2号に掲げるもののほか、指定防火対象物等の客席又は避難通路(第48条第49条第50条又は第51条の規定の適用がある劇場等、キャバレー等若しくは飲食店の階又は百貨店等の階若しくは地下街の物品販売業を営む店舗の一の構えに限る。)の変更

(4) 前3号に掲げるもののほか、防火対象物の用途変更その他これに類する変更(当該防火対象物が変更後において指定防火対象物等となる場合に限る。)

2 前項の規定による届出には、指定防火対象物等の所在、用途、使用形態、収容人員、避難施設その他当該指定防火対象物等の使用に関して防火、避難の管理及び消防活動に必要な事項を記載した図書で規則で定めるものを添付しなければならない。

3 消防長は、第1項の規定による届出があったときは、その内容が防火基準(法、令又はこの条例に規定する事項に関し規則で定める基準をいう。)に適合しているかどうかを審査するものとする。

4 防火対象物又はその部分の所有者は、第1項各号の行為をしようとする者に対して同項の規定による届出を適正に行うことを求めるよう努めなければならない。

(防火対象物の使用開始の届出等)

第56条の2 令別表第1各項に掲げる防火対象物又はその部分を使用(一時使用を除く。以下この条において同じ。)しようとする者(前条第1項各号(新築を除く。)に掲げる行為をしたのち使用しようとする者を含む。)は、当該防火対象物又はその部分の使用を開始する日の7日前までに、規則で定めるところによりその旨を消防長に届け出なければならない。

2 前条第2項の規定は、前項の規定による届出について準用する。

3 指定防火対象物等を使用しようとする者は、当該指定防火対象物等の使用開始前に、消防長の検査を受けなければならない。

4 前条第4項の規定は、第1項の規定による届出について準用する。

(一時的に不特定の者が出入りする店舗等として使用する場合の届出等)

第56条の3 防火対象物又はその部分を一時的に不特定の者が出入りする店舗等として使用しようとする者は、当該防火対象物又はその部分の一時的な使用を開始する日の7日前までに、規則で定めるところによりその旨を消防長に届け出なければならない。

2 前項の規定による届出には、防火対象物の所在、一時的な用途及び使用形態、使用期間、収容人員、避難施設その他当該防火対象物又はその部分の使用に関して防火、避難の管理並びに消防活動に必要な事項を記載した図書で規則で定めるものを添付しなければならない。

3 第56条第3項及び前条第3項の規定は、第1項の規定による届出について準用する。

4 第56条第4項の規定は、第1項の規定による届出について準用する。

(火気使用設備等の設置の届出等)

第57条 火を使用する設備又はその使用に際し、火災の発生のおそれのある設備(以下「火気使用設備等」という。)のうち次に掲げるものを設置しようとする者(内容を変更しようとする者を含む。)は、当該工事に着手する日の7日前までに、規則で定めるところによりその旨を消防長に届け出なければならない。

(1) 固体燃料を使用する炉

(2) 前号に掲げるもののほか、据付け面積1平方メートル以上の炉

(3) 厨房設備(入力の合計が120キロワット未満のもの(排気取入口から下方に排気する方式の厨房設備を除く。)を除く。)

(4) 温風暖房機(風道を使用しない温風暖房機にあつては、入力が70キロワット未満のものを除く。)及び壁付き暖炉

(5) ヒートポンプ冷暖房機(入力が70キロワット未満のものを除く。)

(6) ボイラー(ボイラー及び圧力容器安全規則(昭和47年労働省令第33号)第3条に定めるボイラー及び入力が70キロワット未満のものを除く。)

(7) 乾燥設備(入力が17キロワット未満のもの又は乾燥物収容室の据付け面積が1平方メートル未満のもの若しくは乾燥物収容室の内部容積が1立方メートル未満のものを除く。)

(8) サウナ設備

(9) 給湯湯沸設備(入力70キロワット未満のものを除く。)

(10) 燃料電池発電設備(第8条の3第2項又は第4項に定めるものを除く。)

(11) 火花を生ずる設備

(12) 放電加工機

(13) 高圧又は特別高圧の変電設備

(14) 急速充電設備(全出力50キロワット以下のものを除く。)

(15) 内燃機関を原動力とする発電設備(第12条第3項に定めるものを除く。)

(16) 蓄電池設備

(17) 設備容量2キロボルトアンペア以上のネオン管灯設備

(18) 水素ガスを充填する気球

2 前項の規定による届出には、火気使用設備等の位置、構造、性能その他火災予防上必要な事項を記載した図書で規則で定めるものを添付しなければならない。

3 消防長は、第1項の規定による届出があつたときは、その内容がこの条例に定める火気使用設備等の位置、構造及び管理の基準に適合しているかどうかを審査するものとする。

4 第1項各号に掲げる火気使用設備等を使用しようとする者は、当該火気使用設備等の使用開始前に消防長の検査を受けなければならない。

(少量危険物貯蔵取扱所等の届出等)

第58条 少量危険物貯蔵取扱所又は指定可燃物貯蔵取扱所を設置しようとする者は、当該設置をしようとする日(工事を伴う場合は工事に着手する日)の10日前までに、規則で定めるところにより、その旨を消防長に届け出なければならない。届出の内容の変更(規則で定める軽微な変更を除く。)をしようとする者も、同様とする。

2 前項の規定による届出には、少量危険物貯蔵取扱所又は指定可燃物貯蔵取扱所の位置、構造及び設備並びに第34条の3に規定する保安に関する計画(同条に該当する者が届け出る場合に限る。)を記載した図書その他の規則で定める図書を添付しなければならない。

3 消防長は、第1項の規定による届出があつたときは、その内容がこの条例に定める少量危険物又は指定可燃物の貯蔵及び取扱いの基準並びに少量危険物貯蔵取扱所又は指定可燃物貯蔵取扱所の位置、構造及び設備の基準に適合しているかどうかを審査するものとする。

4 第1項の規定による届出をした者は、少量危険物又は指定可燃物の貯蔵又は取扱いを開始する前に、当該少量危険物貯蔵取扱所又は指定可燃物貯蔵取扱所の位置、構造及び設備について、消防長の検査を受けなければならない。

5 第1項の少量危険物貯蔵取扱所又は指定可燃物貯蔵取扱所を廃止した者は、遅滞なく、規則で定めるところによりその旨を消防長に届け出なければならない。

6 指定数量未満の灯油の販売を業とする者は、規則で定めるところにより、貯蔵し、又は取り扱う場合の主たる取扱者を定めて消防長に届け出なければならない。

(消防用設備等又は特殊消防用設備等の設置計画の届出等)

第58条の2 指定防火対象物等において次の各号に掲げる消防用設備等又は特殊消防用設備等(法第17条の14の規定により届け出なければならないものを除く。)を設置しようとする者は、当該設置に係る工事に着手する日の10日前までに、規則で定めるところによりその旨を消防長に届け出なければならない。

(1) 消防用設備等のうち漏電火災警報器、非常警報設備、すべり台、避難はしご、すべり棒、避難橋、避難用タラップ、消防用水、誘導灯、排煙設備、連結散水設備、連結送水管、非常コンセント設備又は無線通信補助設備

(2) 前号に掲げるもののほか、消防長が定めるもの

2 前項の規定による届出には、消防用設備等又は特殊消防用設備等の種類、工事の場所その他必要な事項が記載された図書で規則で定めるものを添付しなければならない。

3 消防長は、第1項の規定による届出があつたときは、その内容が法第17条の3の2に規定する設備等技術基準又は法第17条第3項に規定する設備等設置維持計画に適合しているかどうかを審査するものとする。

(消防用設備等又は特殊消防用設備等の設置の届出等)

第58条の3 指定防火対象物等の関係者は、消防用設備等又は特殊消防用設備等(法第17条の3の2の規定により届け出て、検査を受けなければならない消防用設備等又は特殊消防用設備等を除く。)を設置したときは、当該設置に係る工事が完了した日から4日以内に、規則で定めるところによりその旨を消防長に届け出なければならない。

2 前項の規定による届出には、消防用設備等又は特殊消防用設備等に関する図書で規則で定めるものを添付しなければならない。

3 指定防火対象物等の関係者は、第1項の消防用設備等又は特殊消防用設備等の使用開始前に、消防長の検査を受けなければならない。

(核燃料物質等の貯蔵又は取扱いの届出)

第59条 核燃料物質、放射性同位元素、圧縮ガス、液化ガス、毒物その他消火活動に重大な支障を生ずるおそれのある物質で消防長の指定するものを業として貯蔵し、又は取り扱おうとする者は、あらかじめ、その品名、数量その他当該物質の貯蔵又は取扱いに関して消火活動上必要な事項を消防長に届け出なければならない。

(指定とう道及び道路トンネル等の届出)

第59条の2 通信ケーブル又は電力ケーブル(以下「通信ケーブル等」という。)の敷設を目的として設置されたとう道、共同溝その他これらに類する地下の工作物(通信ケーブル等の維持管理等のため必要に応じ人が出入りするトンネルに限る。)で、消火活動に重大な支障を生ずるおそれのあるものとして消防長が指定したもの(以下「指定とう道等」という。)に通信ケーブル等を敷設する者は、次に掲げる事項を消防長に届け出なければならない。

(1) 指定とう道等の経路及び出入口、換気口等の位置

(2) 指定とう道等の内部に敷設される主要な物件の概要

(3) 指定とう道等の内部における火災に対する安全管理対策

2 前項の規定は、同項各号に掲げる事項について重要な変更を行う場合について準用する。

3 前2項の規定は、道路(自動車の通行の用に供するものに限る。)又は鉄道の用に供するトンネルで、消防活動に重大な支障を生ずるおそれのあるものとして消防長が指定したものを設置する場合に準用する。この場合において、第1項中「に通信ケーブル等を敷設する者は」とあるのは「を設置しようとする者は、あらかじめ」と、同項第2号中「敷設される」とあるのは「設置される」と読み替えるものとする。

(観覧場又は展示場に多数の者を収容して行う催物の開催の届出)

第59条の3 観覧場又は展示場の関係者は、当該防火対象物に多数の者を収容して演劇、コンサート、スポーツ興行その他これらに類する催し又は物品販売、展示その他これらに類する催しを行うときは、当該催しを行う日の3日前までに、規則で定めるところにより、当該催しの種類、開催期間、収容人員その他の火災予防上及び消防活動上必要な事項を消防長に届け出なければならない。ただし、第56条の3第1項に規定する届出がなされたときは、この限りでない。

(消防活動に支障を及ぼすおそれのある行為の届出)

第60条 次に掲げる行為をしようとする者は、あらかじめ、その日時、場所その他当該行為に関して消防活動上必要な事項を消防長に届け出なければならない。

(1) 火災と紛らわしい煙又は火炎を発するおそれのある行為

(2) 煙火(がん具用煙火を除く。)の打上げ又は仕掛け

(3) 水道の断水又は減水

(4) 消防隊の通行その他消火活動に支障を及ぼすおそれのある道路工事又は露店等の開設(次号に該当するものを除く。)

(5) 祭礼、縁日、花火大会、展示会その他の多数の者の集合する催しに際しての火気使用器具等を使用する露店等の開設

(ずい道工事等にかかる火災等の災害予防計画の届出)

第60条の2 次の各号に掲げる工事をしようとする者は、規則で定めるところにより、火災等の災害予防計画を作成し、あらかじめ、当該計画を消防長に届け出なければならない。

(1) 地下街の工事

(2) ずい道の工事

(3) 前2号以外の圧気を用いる工事

2 前項の規定は、前項の計画の内容を変更しようとする場合について準用する。

(防火管理に係る消防計画の届出)

第61条 第55条の3の防火対象物の防火管理者は、防火管理に係る消防計画を作成したときは、速やかに当該計画書を消防長に届け出なければならない。

(自動火災報知設備等と連動して行う通報等の承認)

第61条の2 防火対象物のうち消防長が定めるものの管理について権原を有する者は、消防長が指定する場所に次に掲げる通報を行い、又は行わせようとする場合は、あらかじめ、消防長が定めるところにより、承認を得なければならない。

(1) 自動火災報知設備等の作動と連動して送信される信号によつて行う通報

(2) ボタンを押すこと等の一つの操作で送信される信号によつて行う通報

(3) 自動火災報知設備等の作動と連動して送信される信号又はボタンを押すこと等の一つの操作で送信される信号を受けた者が現場を確認する前に行う通報

(住宅用火災警報器の設置の届出)

第61条の3 第55条の5の4第1項の規定により住宅用火災警報器を設置した場合において、新築し、又は改築した住宅の関係者は、規則で定めるところにより、その旨を消防長に届け出なければならない。

(消防設備業の届出)

第62条 消防設備業を営もうとする者は、あらかじめ、住所、氏名(法人にあっては所在地、名称及び代表者氏名)その他必要な事項を消防長に届け出なければならない。

(消防設備業の変更及び廃止の届出)

第62条の2 前条の規定による届出をした者は、当該届出に係る事項について変更があったとき、又は当該届出に係る業を廃止したときは、遅滞なく、その旨を消防長に届出なければならない。

(承継)

第62条の3 消防設備業者について相続、合併又は分割(当該消防設備業を承継させるものに限る。)があったときは、相続人(相続人が2人以上ある場合において、その全員の同意により当該消防設備業を承継すべき相続人を選定したときは、その者)、合併後存続する法人若しくは合併により設立された法人又は分割により当該消防設備業を承継した法人は、当該消防設備業者の地位を承継する。

2 前条の規定は、前項の規定により消防設備業者の地位を承継した者について準用する。

(火を使用する設備、器具等の製造、販売及び設置に係る工事又は整備業の届出等)

第63条 火を使用する設備若しくは器具又はその使用に際し、火災の発生のおそれのある設備若しくは器具のうち、気体燃料又は液体燃料を使用するものを製造し、販売しようとする者及び前条に規定する設置工事又は修理を業として行おうとする者は、次に掲げる事項を消防長に届け出なければならない。

(1) 製造又は販売する者にあつては、その品名、型式その他当該設備若しくは器具の製造又は販売に関して火災予防上必要な事項

(2) 設置工事又は修理を業として行おうとする者にあつては、当該設備若しくは器具の設置工事又は修理に関して必要な事項

(基準の特例等に関する規定の適用申請等)

第64条 次の各号に掲げる規定の適用を受けようとする者は、規則で定めるところにより、消防長に申請しなければならない。ただし、軽微なものはこの限りでない。

(2) 令第29条の4、令第32条又は第47条

2 消防長は、前項の規定による申請があつたときは、当該申請に係る審査を行い、規則で定めるところにより、その審査の結果を同項の申請をした者に通知するものとする。

3 消防長は、前項の申請に係る審査を行うため必要と認める場合は、第1項各号に掲げる規定の適用を判断するための技術基準を定めることができる。

(防火対象物の消防用設備等の状況の公表)

第64条の2 消防長は、防火対象物を利用しようとする者の防火安全性の判断に資するため、当該防火対象物の消防用設備等の状況が、法、令若しくはこれに基づく命令又はこの条例の規定に違反する場合は、その旨を公表することができる。

2 消防長は、前項の規定による公表をしようとするときは、当該防火対象物の関係者にその旨を通知するものとする。

3 第1項の規定による公表の対象となる防火対象物及び違反の内容並びに公表の手続きは、規則で定める。

(委任)

第65条 この条例の施行について必要な事項は、町長が定める。

第9章 罰則

第66条 次の各号の一に該当する者は、30万円以下の罰金に処する。

(1) 第30条の規定に違反して少量危険物を貯蔵し、又は取り扱つた者

(2) 第31条又は第31条の2の規定に違反した者

(3) 第33条から第34条の2までの規定に違反した者

第67条 第31条の4の規定に違反して少量危険物を貯蔵し、又は取り扱つた者は、20万円以下の罰金に処する。

第67条の2 次の各号の一に該当する者は、10万円以下の罰金に処する。

(1) 第23条第1項又は第4項の規定に違反した者

(2) 第56条の2第1項の規定による届出をせず、若しくは虚偽の届出をし、又は同条第3項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避して防火対象物を使用した者

(3) 第57条第1項の規定による届出をせず、若しくは虚偽の届出をし、又は同条第4項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避して火気使用設備等を設置し使用した者

(4) 第58条第1項の規定による届出をせず、若しくは虚偽の届出をし、又は同条第4項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避して少量危険物又は指定可燃物の貯蔵又は取扱いをした者

(5) 第58条の3第1項の規定による届出をせず、若しくは虚偽の届出をし、又は同条第3項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避して消防用設備等又は特殊消防用設備等を設置した者

(6) 第60条の規定による届出をしないで、同条第2号に掲げる行為をした者

(7) 第62条の届出を怠つた者

第68条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人、その他の従業者がその法人又は人の業務に関して前3条の違反行為をした場合においてはその行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の罰金刑を科する。ただし、法人又は人の代理人、使用人その他の従業者の当該違反行為を防止するため、当該業務に対し、相当の注意及び監督が尽くされたことの証明があつたときは、その法人又は人については、この限りでない。

(施行期日)

第1条 この条例は、平成15年1月1日から施行する。

(改正前の条例に基づく処分又は手続に関する経過措置)

第2条 この条例による改正前の八丈町火災予防条例(平成2年八丈町条例第4号)に基づいてなした検査その他の処分又は届出その他の申請は、この条例の規定によってなされた処分又は手続とみなす。

(少量危険物の貯蔵及び取扱いの技術上の基準に関する経過措置)

第3条 この条例の施行の際、現に少量危険物を貯蔵し、又は取り扱っているもののうち、新条例第31条第3項第1号シに定める基準については、当該規定にかかわらず、平成17年9月30日までの間は、なお従前の例による。

(可燃性液体類の貯蔵及び取扱いの技術上の基準に関する経過措置)

第4条 この条例の施行の際、現に新条例別表第7に定める数量以上の可燃性液体類を貯蔵し、又は取り扱っているもののうち、新条例第33条第2項において準用する新条例第31条第3項第1号シに定める基準に適合しないものの貯蔵及び取り扱いに係る技術上の基準については、当該規定にかかわらず、平成17年9月30日までの間は、なお従前の例による。

2 前項の規定は、別表第7備考第7号の改正規定の施行の際、現に少量危険物を貯蔵し、又は取り扱っているもののうち、新たに改正後の火災予防条例別表第7にさだめる数量以上の可燃性液体類を貯蔵し、又は取り扱うこととなるものの貯蔵及び取り扱いに係る技術上の基準について準用する。

(避難施設の管理に関する経過措置)

第5条 この条例の施行の際、現に存する防火対象物については、新条例第54条第5号の規定は、平成16年9月30日までの間は、適用しない。

(自衛消防隊に関する経過措置)

第6条 この条例の施行の際、現に存する防火対象物又は現に新築、増築、改築、移転、修繕若しくは模様替えの工事中の防火対象物に係る自衛消防隊については、新条例第55条の5の規定にかかわらず、平成17年3月31日までの間は、なお従前の例による。

(厨房設備に設置する自動消火装置に関する経過措置)

第7条 この条例の施行の際、現に設置されている厨房設備又は現に設置の工事中である厨房設備のうち、新条例第3条の2第1項第3号エの規定に適合しないものについては、平成18年12月31日までの間は、当該規定は適用せず、当該厨房設備の構造の基準については、なお従前の例による。

(ヒートポンプ冷暖房機に関する経過措置)

第8条 この条例の施行の際、現に設置されているヒートポンプ冷暖房機又は現に設備の工事中であるヒートポンプ冷暖房機のうち、この条例による改正前の火災予防条例第6条の2の規定に適合するものは、新条例第6条の3の規定に適合しているものとみなす。

(罰則に関する経過措置)

第9条 第66条から第67条の2までの改正規定の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお、従前の例による。

(平成16年条例第28号)

(施行期日)

1 この条例は、平成17年6月1日(以下「施行日」という。)から施行する。

(経過措置)

2 施行日前に新築若しくは改築の工事に着手された住宅又は施行日前に建築基準法(昭和25年法律第201号)第6条第1項の規定により提出され、受理された確認申請書に係る住宅については、この条例による改正後の火災予防条例(以下「新条例」という。)第55条の5の4第1項の規定は、適用しない。

3 施行日前にしたこの条例による改正後前の火災予防条例第62条の規定による届出は、新条例第62条の規定による消防用設備等(消防法施行令(昭和36年政令第37号)第7条に規定する簡易消火用具、非常警報器具、誘導標識、消防用水及び排煙設備を除く。)の工事、整備又は販売を営もうとする旨の届出とみなす。

4 この条例の施行の際、現に消防用設備等(令第7条に規定する簡易消火用具、非常警報器具、誘導標識、消防用水及び排煙設備を除く。)の点検を含む者及び現に消防用設備等(令第7条に規定する誘導標識、消防用水(防火水槽に代わる貯水池その他の用水を除く。)及び排煙設備に限る。)、特殊消防用設備等、住宅用火災警報器その他規則で定めるものの工事、整備、点検又は販売を営む者に対する新条例第62条の規定の適用については、同条中「あらかじめ」とあるのは、「平成17年11月30日までに」とする。

(平成17年条例第5号)

(施行期日)

第1条 この条例は、消防法及び石油コンビナート等災害防止法の一部を改正する法律(平成16年法律第65号)附則第1条第1号に規定する日(以下「施行日」という。)から施行する。ただし、第30条の改正規定(「法第9条の3」を「法第9条の4第1項」に改める部分に限る。)は、平成18年6月1日から施行する。

(少量危険物貯蔵取扱所の位置、構造及び設備の技術上の基準に関する経過措置)

第2条 この条例の施行の際、現にこの条例による改正前の火災予防条例(以下「旧条例」という。)第58条第1項の規定による届出をしている者に係る少量危険物貯蔵取扱所(以下「既設の少量危険物貯蔵取扱所」という。)のうち、この条例による改正後の火災予防条例(以下「新条例」という。)第31条の2第1項第4号に定める基準に適合しないものについては、平成18年11月30日までの間は、同号の規定は適用しない。

2 既設の少量危険物貯蔵取扱所のうち、新条例第31条の2第1項第3号イ又は同条第2項第3号イ若しくはウに定める基準に適合しないものの位置、構造及び設備に係る技術上の基準については、これらの規定にかかわらず、なお従前の例による。

(指定可燃物貯蔵取扱所の位置、構造及び設備の技術上の基準に関する経過措置)

第3条 この条例の施行の際、現に旧条例第58条第1項の規定による届出をしている者に係る指定可燃物貯蔵取扱所(以下「既設の指定可燃物貯蔵取扱所」という。)のうち、新条例第34条第2項第4号(水噴霧消火設備又は固定式の泡消火設備に係る部分に限る。)から第6号まで並びに第34条の2第1項第1号及び第2項第1号に定める基準に適合しないものについては、当該既設の指定可燃物貯蔵取扱所で、施行日以後において、施行日の前日に貯蔵し、又は取り扱っていた指定可燃物の数量を超える量の指定可燃物を貯蔵し、又は取り扱わない場合に限り、これらの規定は適用しない。

2 既設の指定可燃物貯蔵取扱所のうち、新条例第34条の2第1項第7号及び第8号並びに第2項第2号に定める基準に適合しないものについては、当該既設の指定可燃物貯蔵取扱所で、施行日以後において、施行日の前日に貯蔵し、又は取り扱っていた指定可燃物の数量を超える量の指定可燃物を貯蔵し、又は取り扱わない場合に限り、これらの規定は、平成19年11月30日までの間は、適用しない。

3 既設の指定可燃物貯蔵取扱所のうち、新条例第34条第2項第2号(新条例第34条の2第3項において準用する場合を含む。)及び第34条の2第1項第4号から第6号までに定める基準に適合しないものについては、当該既設の指定可燃物貯蔵取扱所で、施行日以後において、施行日の前日に貯蔵し、又は取り扱っていた指定可燃物の数量を超える量の指定可燃物を貯蔵し、又は取り扱わない場合に限り、これらの規定は、平成18年11月30日までの間は、適用しない。

(少量危険物等の貯蔵及び取扱いの届出に関する経過措置)

第4条 この条例の施行の際、現に新条例別表第7に定める数量以上の再生資源燃料を貯蔵し、又は取り扱っている者に対する新条例第58条第1項の規定の適用については、同項中「あらかじめ」とあるのは、「平成18年3月31日までに」とする。

2 この条例の施行の際、現に旧条例第58条第1項の規定による届出をしている者のうち、施行日前に当該届出の内容について変更を生じている者は、平成18年3月31日までに、当該変更の内容を消防長に届け出なければならない。

3 この条例の施行の際、現に新条例第34条の3に定める指定可燃物を同条に規定する数量以上貯蔵し、又は取り扱っている者に対する新条例第58条第1項及び第2項の規定の適用については、同条第1項中「あらかじめ」とあるのは「平成18年3月31日までに」とする。

(消防用設備等の技術上の基準に関する経過措置)

第5条 この条例の施行の際、現に存する防火対象物若しくは部分又は現に新築、増築、改築、修繕若しくは模様替えの工事中の防火対象物若しくはその部分で、旧条例別表第7で定める数量以上の紙類、穀物類又は布類を貯蔵し、又は取り扱っているものに係る屋内消火栓設備に関する基準、スプリンクラー設備に関する基準、水噴霧消火設備、泡消火設備、不活性ガス消火設備又はハロゲン化物消火設備に関する基準及び自動火災報知設備に関する基準については、新条例第38条から第40条まで及び第41条の規定にかかわらず、なお従前の例による。

2 この条例の施行の際、現に存する防火対象物若しくはその部分又は現に新築、増築、改築、修繕若しくは模様替えの工事中の防火対象物若しくはその部分で、旧条例別表第7で定める数量以上の紙類、穀物類又は布類を貯蔵し、又は取り扱っているものに係る大型消火器に関する基準については、新条例第37条の規定にかかわらず、平成18年11月30日までの間は、なお従前の例による。

(その他の経過措置)

第6条 施行日から平成18年5月31日までの間新条例第30条中「法第9条の3」とあるのは、「法第9条の3第1項」とする。

第7条 この条例の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(平成17年条例第6号)

この条例は、公布の日から施行する。

(平成18年条例第20号)

(施行期日)

1 この条例は、平成18年10月1日(以下「施行日」という。)から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(1) 第55条の5の4第2項第3号から第5号までの改正規定 平成19年4月1日

(経過措置)

2 この条例による改正後の火災予防条例(以下「新条例」という。)第55条の5の4及び第61条の3の規定は、施行日(第55条の5の4第2項第3号から第5号までの規定にあっては、平成19年4月1日。以下この項において同じ。)以降の住宅の新築又は改築(以下「新築等」という。)の工事に係る住宅用火災警報器の設置及び維持に適用し、同日前において工事が行われ、又は工事中の新築等の住宅に係る住宅用火災警報器の設置及び維持に関するこれらの規定の適用について、平成23年3月31日までの間は、なお従前の例による。

3 施行日以降の住宅の新築等の工事に係る住宅用火災警報器を除き、平成23年3月31日までの間において設置された個々の住宅用火災警報器(この条例による改正前の火災予防条例第55条の5の4第1項の規則で定める基準に適合するものに限る。)については、それぞれ新条例第55条の5の4の規定により設置された住宅用火災警報器とみなす。

(平成20年条例第28号)

この条例は、公布の日から施行する。

(平成26年条例第28号)

この条例は、公布の日から施行する。

(平成28年条例第19号)

この条例は、公布の日から施行する。

(令和2年条例第26号)

この条例は、公布の日から施行する。

(令和3年条例第15号)

この条例は、公布の日から施行し、令和3年4月1日から適用する。

(令和4年条例第29号)

この条例は、令和5年4月1日から施行する。

別表第1及び別表第2 削除

別表第3(第3条関係)

種類

離隔距離(センチメートル)




入力

上方

側方

前方

後方

備考

1 炉

使用温度が摂氏800℃以上のもの

250

200

300

200

注1 開放炉にあっては150cmとする。

注2 開放炉にあっては100cmとする。

使用温度が摂氏300℃以上800℃未満のもの

150

100

200

100

注1

注1

使用温度が摂氏300℃未満のもの

100

50

100

50

注2

注2

2 厨房設備

気体燃料

特定不燃以外

開放式

組込型こんろ・グリル付こんろ・グリドル付こんろ、キャビネット型こんろ・グリル付こんろ・グリドル付こんろ

14Kw以下

100

15

15

15

注2 機器本体上方の側方又は後方の離隔距離を示す。

据置型レンジ

21Kw以下

100

15

15

15

特定不燃

開放式

組込型こんろ・グリル付こんろ・グリドル付こんろ、キャビネット型こんろ・グリル付こんろ・グリドル付こんろ

14Kw以下

80

0

0

据置型レンジ

21Kw以下

80

0

0

上記に分類されないもの

使用温度が摂氏800℃以上のもの

250

200

300

200

使用温度が摂氏300℃以上800℃未満のもの

150

100

200

100

使用温度が摂氏300℃未満のもの

100

50

100

50

3 ボイラー

気体燃料

特定不燃以外

開放式

フードを付けない場合

7Kw以下

40

4.5

4.5

4.5


フードを付ける場合

15

4.5

4.5

4.5

半密閉式

12Kw以下

4.5

4.5

4.5

12Kwを超え

15

15

15

42Kw以下

密閉式

42Kw以下

4.5

4.5

4.5

4.5

屋外用

フードを付けない場合

60

15

15

15

フードを付ける場合

15

15

15

15

特定不燃

開放式

フードを付けない場合

7Kw以下

30

4.5

4.5

フードを付ける場合

10

4.5

4.5

半密閉式

42Kw以下

4.5

4.5

密閉式

4.5

4.5

4.5

屋外用

フードを付けない場合

30

4.5

4.5

フードを付ける場合

10

4.5

4.5

液体燃料

特定不燃以外

12Kw以下

40

4.5

15

4.5

12Kwを超え

60

15

15

15

70Kw以下

特定不燃

12Kw以下

20

1.5

1.5

12Kwを超え

50

5

5

70Kw以下

上記に分類されないもの

23Kwを超えるもの

120

45

150

45

23Kw以下

120

30

100

30

4 ストーブ

気体燃料

特定不燃以外

開放式

バーナーが露出

壁掛け型、つり下げ型

7Kw以下

30

60

100

4.5

注 熱対流方向が一方向に集中する場合にあっては60cmとする。

半密閉式・密閉式

バーナーが隠ぺい

自然対流型

19Kw以下

60

4.5

4.5

4.5

特定不燃

開放式

バーナーが露出

壁掛け型、つり下げ型

7Kw以下

15

15

80

4.5

半密閉式・密閉式

バーナーが隠ぺい

自然対流型

19Kw以下

60

4.5

4.5

4.5

液体燃料

特定不燃以外

半密閉式

自然対流型

機器の全周から熱を放散するもの

39Kw以下

150

100

100

100

機器の上方又は前方に熱を放散するもの

150

15

100

15

特定不燃

半密閉式

自然対流型

機器の全周から熱を放散するもの

39Kw以下

120

100

100

機器の上方又は前方に熱を放散するもの

120

5

5

上記に分類されないもの

150

100

150

100

5 温風暖房機

気体燃料

特定不燃以外・特定不燃

半密閉式・密閉式

バーナーが隠ぺい

強制対流型

19Kw以下

4.5

4.5

60

4.5

注1 風道を使用するものにあっては15cmとする。

注2 ダクト接続型以外のものあっては100cmとする。

液体燃料

特定不燃以外

半密閉式

強制対流型

温風を前方向に吹き出すもの

26Kw以下

100

15

150

15

26Kwを超え

100

15

100

15

70Kw以下

注1


温風を全周方向に吹き出すもの

26Kw以下

100

150

150

150

強制排気型

60

10

100

10

密閉式

強制給排気型


60

10

100

10

特定不燃

半密閉式

強制対流型

温風を前方向に吹き出すもの

70Kw以下

80

5

5

温風を全周方向に吹き出すもの

26Kw以下

80

150

150

強制排気型

50

5

5

密閉式

強制給排気型


50

5

5

上記に分類されないもの

100

60

60

60

注2

6 乾燥設備

気体燃料

特定不燃以外

開放式

衣類乾燥機

5.8Kw以下

15

4.5

4.5

4.5


特定不燃

開放式

衣類乾燥機

5.8Kw以下

15

4.5

4.5

上記に分類されないもの

内部容積が1m3以上

100

50

100

50

内部容積が1m3未満

50

30

50

30

7 簡易湯沸設備

気体燃料

特定不燃以外

開放式

常圧貯蔵型

フードを付けない場合

7Kw以下

40

4.5

4.5

4.5


フードを付ける場合

15

4.5

4.5

4.5

瞬間型

フードを付けない場合

12Kw以下

40

4.5

4.5

4.5

フードを付ける場合

15

4.5

4.5

4.5

半密閉式


4.5

4.5

4.5

密閉式

常圧貯蔵型

4.5

4.5

4.5

4.5

瞬間型

調理台型


0

0

壁掛け型・据置型

4.5

4.5

4.5

4.5

屋外用

フードを付けない場合


60

15

15

15

フードを付ける場合

15

15

15

15

特定不燃

開放式

常圧貯蔵型

フードを付けない場合

7Kw以下

30

4.5

4.5

フードを付ける場合

10

4.5

4.5

瞬間型

フードを付けない場合

12Kw以下

30

4.5

4.5

フードを付ける場合

10

4.5

4.5

半密閉式


4.5

4.5

密閉式

常圧貯蔵型

4.5

4.5

4.5

瞬間型

調理台型


0

0

壁掛け型・据置型

4.5

4.5

4.5

屋外用

フードを付けない場合


30

4.5

4.5

フードを付ける場合

10

4.5

4.5

液体燃料

特定不燃以外

12Kw以下

40

4.5

15

4.5

特定不燃

12Kw以下

20

1.5

1.5

8 給湯湯沸設備

気体燃料

特定不燃以外

半密閉式

常圧貯蔵型

42Kw以下

15

15

15


瞬間型

70Kw以下

15

15

15

密閉式

常圧貯蔵型

42Kw以下

4.5

4.5

4.5

4.5

瞬間型

調理台型

70Kw以下

0

0

壁掛け型・据置型

4.5

4.5

4.5

4.5

屋外用

常圧貯蔵型

フードを付けない場合

42Kw以下

60

15

15

15

フードを付ける場合

15

15

15

15

瞬間型

フードを付けない場合

70Kw以下

60

15

15

15

フードを付ける場合

15

15

15

15

特定不燃

半密閉式

常圧貯蔵型

42Kw以下

4.5

4.5

瞬間型

70Kw以下

4.5

4.5

密閉式

常圧貯蔵型

42Kw以下

4.5

4.5

4.5

瞬間型

調理台型

70Kw以下

0

0

壁掛け型・据置型

4.5

4.5

4.5

屋外用

常圧貯蔵型

フードを付けない場合

42Kw以下

30

4.5

4.5

フードを付ける場合

10

4.5

4.5

瞬間型

フードを付けない場合

70Kw以下

30

4.5

4.5

フードを付ける場合

10

4.5

4.5

液体燃料

特定不燃以外

70Kw以下

60

15

15

15

特定不燃

70Kw以下

50

5

5

上記に分類されないもの

60

15

60

15

9 ふろがま

気体燃料

特定不燃以外

半密閉式

浴室内設置

バーナーの取り出し口のないもの(外がま)

21Kw以下(ふろ用以外のバーナーをもつものは42Kw以下)

15

15

15

注 浴槽との離隔距離は0cmとするが、合成樹脂浴槽(ポリプロピレン浴槽等)の場合にあっては2cmとする。

バーナーの取り出し口のあるもの(内がま)

60

浴室外設置

バーナーの取り出し口のないもの(外がま)

21Kw以下(ふろ用以外のバーナーをもつものは当該バーナーが70Kw以下であって、かつ、ふろ用バーナーが21Kw以下)

15

15

15

バーナーの取り出し口のあるもの(外がま)

15

60

15

バーナーの取り出し口のあるもの(内がまを可燃性壁体を貫通して設置する場合)

15

60

密閉式


2

2

2

屋外用

60

15

15

15

特定不燃

半密閉式

浴室内設置

バーナーの取り出し口のないもの(外がま)

21Kw以下(ふろ用以外のバーナーをもつものは42Kw以下)

4.5

4.5

バーナーの取り出し口のあるもの(内がま)

浴室外設置

バーナーの取り出し口のないもの(外がま)

21Kw以下(ふろ用以外のバーナーをもつものは当該バーナーが70Kw以下であって、かつ、ふろ用バーナーが21Kw以下)

4.5

4.5

バーナーの取り出し口のあるもの(外がま)

4.5

4.5

バーナーの取り出し口のあるもの(内がまを可燃性壁体を貫通して設置する場合)

密閉式


2

2

屋外用

30

4.5

4.5

液体燃料

特定不燃以外

39Kw以下

60

15

15

15

特定不燃

39Kw以下

50

5

5

上記に分類されないもの

60

15

60

15

備考

1 「特定不燃以外」の項の離隔距離は、火を使用する設備等から特定不燃材料以外の材料による仕上げ若しくはこれに類似する仕上げをした建築物等の部分又は可燃性の物品までの距離をいう。

2 「特定不燃」の項の離隔距離は、火を使用する設備等から特定不燃材料で有効に仕上げをした建築物等の部分又は防熱板までの距離をいう。

3 表中、「気体燃料」及び「液体燃料」の項は、日本産業規格又は火災予防上これと同等以上の基準に適合した設備に適用する。

別表第4(第3条関係)

種類

離隔距離(cm)




入力

上方

側方

前方

後方

備考

1 電気温風器

特定不燃以外

2kw以下

4.5

4.5

4.5

4.5

注 温風の吹き出し方向にあっては60cmとする。

特定不燃

2kw以下

0

0

0

2 電気調理用機器

特定不燃以外

電気こんろ、電気レンジ、電磁誘導加熱式調理器(こんろ形態のものに限る。)

こんろ部分の全部又は一部が電磁誘導加熱式調理器でないもの

4.8kw以下

1口当たり2kwを超え3kw以下

100

2

2

2

注1 機器本体上方の側方又は後方の離隔距離(こんろ部分が電磁誘導加熱式調理器でない場合における発熱体の外周からの距離)を示す。

注2 機器本体上方の側方又は後方の離隔距離(こんろ部分が電磁誘導加熱式調理器の場合における発熱体の外周からの距離)を示す。

20

20

注1

注1

10

10

注2

注2

1口当たり1kwを超え2kw以下

100

2

2

2

15

15

注1

注1

10

10

注2

注2

1口当たり1kw以下

100

2

2

2

10

10

注1

注1

注2

注2

こんろ部分の全部が電磁誘導加熱式調理器のもの

5.8kw以下

1口当たり3.3kw以下

100

2

2

2

10

10

注2

注2

特定不燃

電気こんろ、電気レンジ、電磁誘導加熱式調理器(こんろ形態のものに限る。)

こんろ部分の全部又は一部が電磁誘導加熱式調理器でないもの

4.8kw以下

1口当たり3kw以下

80

0

0

0

0

注1

注1

注2

注2

こんろ部分の全部が電磁誘導加熱式調理器のもの

5.8kw以下

1口当たり3.3kw以下

80

0

0

0

0

注2

注2

3 電気天火

特定不燃以外

2kw以下

10

4.5

4.5

4.5

注 排気口面にあっては10cmとする。

特定不燃

2kw以下

10

4.5

4.5

4 電子レンジ

特定不燃以外

電熱装置を有するもの

2kw以下

10

4.5

4.5

4.5

注 排気口面にあっては10cmとする。

特定不燃

電熱装置を有するもの

2kw以下

10

4.5

4.5

5 電気ストーブ

特定不燃以外

前方放射型(壁取付式及び天井取付式のものを除く。)

2kw以下

100

30

100

4.5


全周放射型(壁取付式及び天井取付式のものを除く。)

100

100

100

100

自然対流型(壁取付式及び天井取付式のものを除く。)

100

4.5

4.5

4.5

特定不燃

前方放射型(壁取付式及び天井取付式のものを除く。)

2kw以下

80

15

4.5


全周放射型(壁取付式及び天井取付式のものを除く。)

80

80

80

自然対流型(壁取付式及び天井取付式のものを除く。)

80

0

0

6 電気乾燥機

特定不燃以外

食器乾燥機

1kw以下

4.5

4.5

4.5

4.5


特定不燃

食器乾燥機

1kw以下

0

0

0

7 電気乾燥機

特定不燃以外

衣類乾燥機、食器乾燥機、食器洗い乾燥機

3kw以下

4.5

4.5

4.5

4.5

注1 前面に排気口を有する場合にあっては0cmとする。

注2 排気口面にあっては4.5cmとする。

特定不燃

衣類乾燥機、食器乾燥機、食器洗い乾燥機

3kw以下

4.5

0

0

注1

注2

注2

注2

8 電気温水器

特定不燃以外

温度過昇防止装置を有するもの

10kw以下

4.5

0

0

0


特定不燃

温度過昇防止装置を有するもの

10kw以下

0

0

0

備考

1 「特定不燃以外」の項の離隔距離は、火を使用する設備等又は火を使用する器具等から特定不燃材料以外の材料による仕上げ若しくはこれに類似する仕上げをした建築物等の部分又は可燃性の物品までの距離をいう。

2 「特定不燃」の項の離隔距離は、火を使用する設備等又は火を使用する器具等から特定不燃材料で有効に仕上げをした建築物等の部分又は防熱板までの距離をいう。

3 本表に掲げるものは、電気用品安全法(昭和36年法律第234号)に適合したものに適用する。

別表第5

種類

離隔距離(cm)

 

 

 

入力

上方

側方

前方

後方

備考

1 調理用器具

気体燃料

特定不燃以外

開放式

バーナーが露出

卓上型こんろ(1口)

5.8kw以下

100

15

15

15

 

卓上型こんろ(2口以上)・グリル付こんろ・グリドル付こんろ

14kw以下

100

15 注1

15

15 注1

注1:機器本体上方の側方又は後方の遠隔距離を示す。

バーナーが隠ぺい

加熱部が開放されているもの

卓上型グリル

7kw以下

100

15

15

15

加熱部が隠ぺいされているもの

卓上型オーブン・グリル(フードを付けない場合)

50

4.5

4.5

4.5

卓上型オーブン・グリル(フードを付ける場合)

15

4.5

4.5

4.5

炊飯器(炊飯容量4リットル以下)

4.7kw以下

30

10

10

10

圧力調理器(内容積10リットル以下)

30

10

10

10

特定不燃

開放式

バーナーが露出

卓上型こんろ(1口)

5.8kw以下

80

0

― 注2

0

注2:通常の使用状態で防熱板等の設置はあり得ないので定めていない。

卓上型こんろ(2口以上)・グリル付こんろ・グリドル付こんろ

14kw以下

80

0

― 注2

0

バーナーが隠ぺい

加熱部が開放されているもの

卓上型グリル

7kw以下

80

0

― 注2

0

加熱部が隠ぺいされているもの

卓上型オーブン、グリル(フードを付けない場合)

30

4.5

― 注2

4.5

卓上型オーブン、グリル(フードを付ける場合)

10

4.5

― 注2

4.5

炊飯器(炊飯容量4リットル以下)

4.7kw以下

15

4.5

― 注2

4.5

圧力調理器(内容積10リットル以下)

15

4.5

― 注2

4.5

2 移動式ストーブ

気体燃料

特定不燃以外

開放式

バーナーが露出

前方放射型

7kw以下

100

30

100

4.5

全周放射型

100

100

100

100

バーナーが隠ぺい

自然対流型

100

4.5

注 34.5

4.5

注3:熱対流方向が一方向に集中する場合にあっては60cmとする。

強制対流型

4.5

4.5

60

4.5

特定不燃

開放式

バーナーが露出

前方放射型

7kw以下

80

15

80

4.5

全周放射型

80

80

80

80

バーナーが隠ぺい

自然対流型

80

4.5

注 34.5

4.5

強制対流型

4.5

4.5

60

4.5

液体燃料

特定不燃以外

開放式

放射型

7kw以下

100

50

100

20

自然対流型

7kwを超え12kw以下

150

100

100

100

7kw以下

100

50

50

50

強制対流型

温風を前方向に吹き出すもの

12kw以下

100

15

100

15

温風を全周方向に吹き出すもの

7kwを超え12kw以下

100

150

150

150

7kw以下

100

100

100

100

特定不燃

開放式

放射型

7kw以下

100

30

― 注2

5

自然対流型

7kwを超え12kw以下

120

100

― 注2

100

7kw以下

80

30

― 注2

30

強制対流型

温風を前方向に吹き出すもの

12kw以下

80

5

― 注2

5

温風を全周方向に吹き出すもの

7kwを超え12kw以下

80

150

― 注2

150

7kw以下

80

100

― 注2

100

固体燃料を使用するもの

100

50 注4

50 注4

50 注4

注4:方向性を有する場合にあっては100cmとする。

3 移動式こんろ

液体燃料

特定不燃以外

6kw以下

100

15

15

15

特定不燃

6kw以下

80

0

― 注2

0

固体燃料を使用するもの

100

30

30

30

備考

1 「特定不燃以外」の項の離隔距離は、火を使用する器具等から特定不燃材料以外の材料による仕上げ若しくはこれに類似する仕上げをした建築物等の部分又は可燃性の物品までの距離をいう。

2 「特定不燃」の項の離隔距離は、火を使用する器具等から特定不燃材料で有効に仕上げをした建築物等の部分又は防熱板までの距離をいう。

3 表中、「気体燃料」又は「液体燃料」の項は、日本産業規格又は火災予防上これと同等以上の基準に適合した器具に適用する。

別表第6 削除

別表第7

品名

数量

綿花類

200kg

木毛及びかんなくず

400kg

ぼろ及び紙くず

1,000kg

糸類

1,000kg

わら類

1,000kg

再生資源燃料

1,000kg

可燃性固体類

3,000kg

石炭・木炭類

10,000kg

可燃性液体類

2m3

木材加工品及び木くず

10m3

合成樹脂類

発泡させたもの

20m3

その他のもの

3,000kg

紙類

10,000kg

穀物類

20,000kg

布類

10,000kg

備考

1 綿花類とは、不燃性又は難燃性でない綿状又はトップ状の繊維及び麻糸原料をいう。

2 ぼろ及び紙くずは、不燃性又は難燃性でないもの(植物油がしみ込んでいる布又は紙及びこれらの製品を含む。)をいう。

3 糸類とは、不燃性又は難燃性でない糸(糸くずを含む。)及び繭をいう。

4 わら類とは、乾燥わら、乾燥藺及びこれらの製品並びに干草をいう。

4の2 再生資源燃料とは、資源の有効な利用の促進に関する法律(平成3年法律第48号)第2条第4項に規定する再生資源を原材料とする燃料をいう。

5 可燃性固体類とは、固体で、次のア、ウ又はエのいずれかの該当するもの(1気圧において温度20度を超え40度以下の間において液状となるもので、次のイ、ウ又はエのいずれかに該当するものを含む。)をいう。

ア 引火点が40度以上100度未満のもの

イ 引火点が70度以上100度未満のもの

ウ 引火点が100度以上200度未満でかつ燃焼熱量が34キロジュール以上であるもの

エ 引火点が200度以上で、かつ、燃焼熱量が34キロジュール以上であるもので、融点が100度未満のもの

6 石炭・木炭類には、コークス、粉状の石炭が水に懸濁しているもの、豆炭、練炭、石油コークス、活性状及びこれらに類するものを含む。

7 可燃性液体類とは、法別表第1備考第14号の総務省令で定める物品で液体であるもの、同表備考第15号及び第16号の総務省令で定めるところにより貯蔵保管されている植物油で1気圧において温度20度で液状であるもの、同表備考第17号の総務省令で定めるところにより貯蔵保管されている植物油で1気圧において温度20度で液状であるもの

8 合成樹脂類とは、不燃性又は難燃性でない固体の合成樹脂製品、合成樹脂半製品、原料合成樹脂及び合成樹脂くず(不燃性又は難燃性でないゴム製品、ゴム半製品、原料ゴム及びゴムくずを含む)をいい、合成樹脂の繊維、布、紙及び糸並びにこれらのぼろ及びくずを除く。

9 紙類とは、洋紙、和紙、板紙、ルーフィング及びダンボールをいう。

10 穀物類とは、米粉、麦粉、ぬか、でん粉、大豆粉、粉乳及び砂糖をいう。

11 布類とは、不燃性又は難燃性でない織物生地及び織物製品をいう。

八丈町火災予防条例

平成14年12月12日 条例第35号

(令和5年4月1日施行)

体系情報
第12編 消防・防災・生活安全・国民保護/第1章
沿革情報
平成14年12月12日 条例第35号
平成16年12月8日 条例第28号
平成17年6月7日 条例第5号
平成17年9月15日 条例第6号
平成18年9月7日 条例第20号
平成20年9月10日 条例第28号
平成26年12月8日 条例第28号
平成28年6月13日 条例第19号
令和2年12月11日 条例第26号
令和3年9月8日 条例第15号
令和4年12月7日 条例第29号